複雑・ファジー小説

Re: 禁忌の使い魔 【オリキャラ一旦募集停止】 ( No.25 )
日時: 2015/07/23 17:51
名前: 雛 ◆iHzSirMTQE (ID: XnbZDj7O)

第二話「guardian」

 あの子は、私にとってなくてはならない存在。
この汚い世界の中の、まばゆい光。
今日、その子は様子がおかしかった。
授業に集中していないようで、心配になって授業の終わりに声をかけた。
「どうしたの? 授業に集中してないなんて珍しいね」
使い魔のこと? と問えば彼女は肩を震わせて反応した。
この子の苦悩を取り除きたくて、私は色んな言葉で励ます。
すると彼女は元気を取り戻したのか可愛らしい笑顔を見せた。
ああ……嬉しい、凄く嬉しい!
でも、でもね——頑張って探さなくても良いんだよ?
あなたのことは私が守るから、使い魔なんて要らない。
あなたが私のことを、守ってくれたように。

   *   *   *

 私は元々、山奥にある村の魔女だった。
鳥の声が聞こえ、涼しい風が吹き、動物たちが群れて遊ぶ。
のんびりしていて、とても居心地の良い場所だった。
 しかしある事件が起きて、私と私の両親は引っ越すことになった。
私は初め引っ越すと聞いて嬉しくて期待で胸が一杯だった。
しかしお母さんもお父さんも、何故かどこか苦々しい顔をしていた。
その素朴な疑問は引っ越して少しも経たず解き明かされた。

 魔法使いの世界は厳しくもあり、誰にでもチャンスはある。
努力はしなければいけないが、特訓や実践を積み重ね、やがて魔法が使えるようになる。
もちろん努力のしない者は人間の様に無力かつ居る意味のない存在になる。
それが例え、生活に必要がなかったからだとしても__
 私が引っ越してまず驚いたのは、建物や家が破壊され原型を止めていない場所があるということだった。
余程の都市部でない限り、治安はかなり悪いらしい。
強盗、殺人、誘拐、テロ——挙げていけばきりがないが、喧嘩の域を越えたものが多発している。
身の危険を感じて両親に場所を変えるよう提案し、すぐにその案は通った。
引っ越し先は都市部の代表の街である、スヴァリア。

 多額の資金を費やし、私たちは都市部に引っ越してすぐ家を作った。
周りから浮かないようなデザインで、かつ安全なもの。
家具を揃えて全てを終えると、両親は仕事を探した。
私は二人のお陰で学校に通えることになり、今まで着たことのない可愛い制服を身にまとい学校に足を踏み入れた。