複雑・ファジー小説

Re: 蒼穹のゼロ〜天空警察捜査第一課事件記録〜【オリキャラ募集中】 ( No.10 )
日時: 2015/06/18 21:23
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)

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 朝、起きたら目の前には自身の理想の女性がじーっと見つめている、両の指に入ることが出来る、男の至福と蒼太は考えている
 しかし、それが実現するには途方もない手順が必要だ。まず、ガールフレンドを作ることから始めなければならない、その後、御近づきになって親密な関係を作ることも忘れてはならない。中途半端な関係では家の合鍵を渡せる関係ではないということだ、それはなんとしても避けたい
 そして、蒼太には女友達しかいない。勿論、希空のことだが二人は友達以上恋人未満の関係なのだ。よって、蒼太にはそんな至福の朝が訪れることは恐らくまだ先
 と、この時まで思っていた

「ほらー、朝ですよぉー。捜査を早めるように提示したのは蒼太さんでしたよねー ? 」
「あと、少しだけ……」

 東の空が白み始めた朝四時。シュチュエーションは違うが蒼太は女子から見つめられていた
 蒼太はジュリアのつつき攻撃からの逃げるように布団に顔を埋める
 対して、ジュリアはつつく指のスピードを緩めない。否、余計に速くなっている
 一進一退の攻防が続く

「これだけは……譲れねえ……」
「捜査を打ち切ってもよろし」
「すいません。起きます」
 
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 仕度するのに思いの外、時間がかかり二人が蒼太の家を後にしたのは朝の四時半過ぎになっていた
 しんと冷えた空気が張った外では、人通りはほぼ新聞配達の人ぐらいなものだ
 蒼太は一応、天章学園の制服を着込むと、昨日と同じ格好のジュリアと共に街路樹によって日陰となった歩道を歩いていた

「いいですか、シヴァ……というか喰人鬼は大体夕方から午前まで活動しています。天章学園の周りと行方不明になった人たちの失踪場所を拠点に捜査します」
「ちょっと待て、俺、今日学校なんだけど」
「あっ、大丈夫です。連絡しときましたから。休んで大丈夫ですよ」

 隙ねーなー、と蒼太は半ば呆れ半分、意外と下界通な金髪ロリ天使に驚いた