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複雑・ファジー小説
- Re: 神竜は白銀と浪に踊る。【永久的にキャラ募集(笑)】 ( No.20 )
- 日時: 2015/07/22 10:52
- 名前: 睡魔 (ID: EEo9oavq)
内装は完璧に仕上がり、外装を何とかすることにした。
いくら近付く魔物が居ないとはいえ、たまたま通りかかった旅人が巨大な巣穴に誤って落ちたら面倒だ。
俺は体を震わせると、背中にびっしりと連なっている無数の鱗を宙に吹っ飛ばし
「ツーチよ、何をしているのだ?」
吹っ飛んだ鱗は砂漠の大地に突き刺さった。
「外装作りの材料だ」
這竜ツーチ様は自分の意志で鱗を飛ばすことくらい容易に出来る。
おそらく本来の用途としては、遠くの獲物を仕留めるための狩りの手法なのだろう。
俺以外のドラゴンが同じことを出来るのかは知らないが、俺は本来の用途をした試しがない。
俺は吹っ飛ばした鱗を掻き集め、巣穴の周りを囲んだ。
「なるほど、自分の鱗で外壁を作るのか。ドラゴンの鋼鉄の鱗で囲えば、誰も巣を壊すことが出来ないものな」
「そゆこと」
俺は繰り返し体を震わせて鱗を吹っ飛ばし、巣穴の周りを固めた。
俺の祖先のドラゴンたちは絶対こんな巣の作り方はしていなかっただろうが、鱗は無限に再生するうえに丈夫な為、外壁を作るのには非常にエコだ。
一応無いとは思うが、ミレーヌには他人が入れないように巣の周りに見えない結界を張ってもらった。
「これで、ツーチが顔を見て許可を出さない限り、この巣に他人が入ることは出来ない。安心しろ」
ミレーヌは結界を張る為の複雑な魔法陣に魔力を注ぎ込むと、これで絶対安全だと保証してくれた。
今のところ、この巣には俺と結界を張った本人であるミレーヌしか出入りすることは出来ない。
今のところ巣作りは順調だ。
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