複雑・ファジー小説
- Re: 俺と異世界の奴ら【オリキャラ募集中!】 ( No.8 )
- 日時: 2016/02/27 19:56
- 名前: ランゴスタ (ID: pyHrCXZU)
- 参照: http://line.me/ti/p/6JPce0loN4
「…………ッつう事はあれか?。お前は正真正銘の貞子だと?」
「…………は、はい……井戸の中に暮らしていまして………後、布着も…………これしか……ありません」
「にわかに信じ難い話ではあるな。…………それで?、俺のクローゼットから出てきて……さっきに至るわけか」
俺は彼女が此処に来てしまったという目的。そして、彼女が何者かを探るべく問いただしてみたが、人から見れば信じるにも信じきれない非現実的な話である。
自分は貞子だ、幽霊だ、井戸の中に暮らしているだのと訳がわからないだろう。
俺だったら、「ハロウィンの仮装パーティですか?乙っすわwww」なんて言っていただろうな。
だが、あの場面を見た後に来たと言うのは何故だか成立する。
何かの空間に放り投げ出されるとかだったら、俺は信じる他ないかもしれない。
「あのっ…………信じてくれますでしょうか?」
気弱い女性の様が上目遣いにお願いしている。だが、見た目からして俺の想像よりギャップが違うのは俺としては有りか?。
俺は、ムムムッと口から唸りながら、胡座を掻いて腕を組む。
そして、俺は決意したのか、目をゆっくりと開く。
「………信じる」
「本当ですかっ!?」
「じゃなきゃ、クローゼットが何故ああなってるのか理解つかないし、何しろあの中を見てしまった以上、信じるしかないんだよな」
「くろーぜっと?……あの、くろーぜっとってあれですか?」
貞子と名乗る少女は、クローゼットの方を指で示した。
あぁ、貞子の世界にクローゼットが無い。だからクローゼットを知らないのは当たり前か。
「あぁ、お前はテレビ等の液晶画面ではなく、あのクローゼットにある亜空間から来たのかもな」
「意外に冷静なんですね………えっと…………」
「空悟。………滝壺空悟だ。滝に壺。悟空を逆にして、滝壺空悟だ」
「空悟さん。まさか……あのクローゼットの事をご存知で?」
「知るか。俺が聞きたい」
そう言って、俺はクローゼットに近付き手を引くが、ビクともしない。服を掛ける場所が無くなってしまったのは根に持ったか、特に大切な物を隠した記憶は無いので、安心している。
すると俺は貞子を見た。
貞子は、俺と目を合う度に布着が長く、髪が長いのに、妖精の王女みたいに綺麗な顔立ちしている。
そして貞子は首を傾げる。何を思うのか解らないと思うが、それは彼女にも後々解らなきゃいけない事。
それは………
「お前………これからどうするの」
「…………………」
貞子はそれを聞いて動向が小さくなり、身体がぷるぷると身震いする。
顔は青くなり、少し涙目になりながら絶望した顔をしている。
俺は少し「えっ?」とした表情で貞子の身震いに少し唖然とする。
「お終い………終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ終わりだ…」
「マジで止めろ、何か暗い雰囲気っつうか霊みたいな形が見える……これ絶対取り憑かれるから止めて死んじゃう」
「外なんて………た、沢山の人間や紫外線とか……もう、外の臭いさえ嫌いなのに」
(ニートより酷ぇ言い様だな………こいつの生前分かってきた気がするな)
見ていられなかったのか(いや、呪われたくないのも一つ)、俺は身震いしている貞子に手を差し伸べた。特に何かが起こるわけではない。俺は呆れた笑みを浮かべ、
「帰れるまで、此処で暮らせばいい」
「えっ?…………い、良いのですか?」
「空き部屋なんて何個があるし、一人じゃあ物寂しいしな」
「……………イヤらしい事ですか?」
「ちげぇよ」
************
「…………その、私は此処の世界………知らないんで」
「分かってる………服とか、家電製品とか………それなりの知識が必要……つか、本当に貞子だってのは分かった」
「え?それは………」
「塩が効かない」
「塩でなんとかなるなんて思うのが間違いですからね」
色々とツッコミ交じりを入れながらも、風呂場に着いた。
貞子は風呂自体知らない。だからこう傷付いた肌が所々見かける。
俺は、貞子の布を握る。
「あの…………空悟さ」
「まずは風呂だ。風呂っつうのは身体を洗う場だ」
「えぇ!?」
「井戸ぐらしじゃ絶対に落ち葉とか落ちたり濁ったりするから肌が悲鳴を上げてやがる。先ずは風呂に入れ」
「え!?。するとまさか、裸に!?。私に裸になれと言うんですか!?」
貞子はテンパっている。風呂自体を知らない彼女は風呂で自分の裸体を晒す事さえ解らないだろうな。
だから、先ずは風呂の洗い方を教えなきゃならない。
「ま、まさか強姦!?」
「何でそんな言葉だけ知ってんだよ!?。いいから風呂に入れ!服は着てていいから!」
「………………」
不満そうな顔をしながら、同時に冷たい視線を俺に寄せた。
それに対して、少し白目になりながら怒りかけるが、耐える。
これ、後々心配になる………。
「いいか。風呂はな、先ずは風呂場の前で服を脱ぎ、そして風呂に入る」
「此処で………ですか?」
「あぁ、これは立派な行いだ………」
「強姦じゃn」
「ちげぇよ」
「あっ…………良かった」
良かったと言っているが、言い方に悪意が満ちているのは何故だろうか。今後、こうやって教えなければならないのが少し面倒だし、何せ異性同士の同居生活。
幽霊だからと、こんな常識欠けた美女に教えるのは骨が折れるしなんせ、
不安だ。