複雑・ファジー小説

Re: スピリットワールド【合作】 ( No.19 )
日時: 2015/09/08 21:47
名前: 凜太郎 (ID: HTIJ/iaZ)

「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、」

 自分の呼吸の音が必要以上に聞こえてくる。
 響き渡る銃撃音。
 たまに体を掠る銃弾。
 痺れるような痛みが脳を支配する。
 後ろからは銃を持った男が2人。

 僕はなんて不運なんだろうか。
 地図で指定された場所にのんびり歩いて行ってみれば、あっさり見つかり、現在進行形で逃走中。
 さて、ここで問題です。
 自分は戦闘素人の少年。武器は二本の刀のみ。
 対して相手は軍に所属の屈強な男2人。武器はそれぞれマシンガン。
 さて、この状況を四字熟語で表すとなんというでしょう?

「絶体絶命だよッ!」

 大正解だよッ!
 幸い、突然降り出した豪雨により、視界が狭くなり銃が当たる確率は大幅に減った。
 しかし、それは僕自身の体力も減らしてしまう。
 なのでそこまでメリットばかりというわけではない。

 その時、少し遠くに大きな岩を見つけた。
 僕はそこに隠れた。

「おいッ!どこに行ったッ!?」

 男たちの声が聞こえる。
 僕は咄嗟に手元にあった石を近くの茂みに投げた。
 ガサッと音がする。

「そこかッ!」

 茂みに銃弾が浴びせられるのを確認した後で、僕は剣を抜いた。
 そして、男たちが茂みに近づいたところを思い切り斬った。

「グハァッ!」

 2人が血を吐いて倒れたのを確認し、僕は先を急いだ。