複雑・ファジー小説

Re: スピリットワールド【合作】 ( No.28 )
日時: 2015/10/24 12:13
名前: 凜太郎 (ID: 1Fvr9aUF)

 アイツはさっきからなんだったんだろう。
 革命軍なのに馴れ馴れしく・・・・・・いや、今はどうでもいいか。
 僕は声がした方にとにかく走った。

「ソラ君ッ!」

 ラキはそう言って僕に駆け寄る。
 やっぱり、君だったんだね。
 僕は自分の体中に血液が駆け巡るのが分かった。

「ラキッ!ラキ・・・」
「無事だったんだね。怪我は・・・ひどいけど大丈夫」

 そう言って何か呟いた。
 すると、一気に全ての傷が癒えていった。

「うわ、すごいね。ていうか、どうしてここに?」
「すごく心配で。それに、国王軍の人が火をつけたって言ってて、でもそこにソラ君はいなかったから・・・・・・」

 やはり国王軍がつけたのか。
 いや、今はどうでもいいか。

「でも、まだ戦いが起きていたはずだけど?」
「いいえ。国王軍が革命軍の8割を倒せたらしくて。リーダーを含めた2割が逃亡したと聞いて。まぁ、本拠地にはもっとたくさんの人がいると思うけど」

 そこまで言ってはにかむ。
 僕も一緒にはにかんだ。

「それじゃあ、帰ろうか」
「うん」

 さっきのデントは、何者だったのだろうか。
 もしかしたら僕の友人だったのかもしれないし、違うかもしれない。
 でも一つだけハッキリしていることがある。
 僕の帰る場所は今、ここにできたということだけ。
 それだけで、十分。