複雑・ファジー小説

Re: 魔王様と落ちこぼれサキュバス。【オリキャラ募集中】 ( No.9 )
日時: 2015/10/02 16:42
名前: ゐずみ (ID: d4ff9UDO)

早速入学式の日、私は学園指定の制服を着て挑んだ。

色とりどりな花に囲まれ、『入学式』と書かれた広い壇上に、ダークエルフと見られるモノクロを着けた教師が上がった。

「あー、学園長は今日はいないから代わりに私こと『アヴェリ=コールディア』が説明とか色々しまーす。」

ざわりと入学者達に波紋が広がる。『コールディア』と言えばダークエルフの名門なのだ。

アヴェリは静かにー、と咎めると、説明を始めた。


学園は14歳から20歳の者までが通い、入学は何歳でもいい。

授業は三種類ある。

魔術の向上を目指すものは『ルギア』。剣術等の向上は『ラギヴ』。勉学の向上は『リガト』。

この三つの授業の中から行きたいものを学期毎に決め、学園に提出すると学園からその授業を受ける資格が貰える、ということらしい。

「えー、この大講堂を出たところに寮の場所書いた紙張ったからー。じゃ、私はこれで終わりー。」

ばいばーい、と気だるげな様子で、壇上から降りた。

+++

入学生達はがやがやと大講堂の出口前で自らの寮の場所を確認していた。
出遅れた為、後ろ側になってしまいよく見えない。
しょうがない、とサキュバスや悪魔等が所有する蝙蝠の羽を羽ばたかせ軽〜く飛ぶ。

自分の名前を見つけ、詳しい位置を確認しようとした時。重心が後ろに傾き、突然視界が反転した。

「ちょっ、危ない!」

慌ててクッションの幻覚を実物体込みで生成する。
幻覚には二種類あり、実物体がないものと、あるものだ。
はっきり言って実物体込みだと気力の消費が激しく、滅多に使わない。
しかし軽〜くとはいえかなりの高さだ。落ちたら結構痛いだろう。

そんなことより、私の羽を引っ張った張本人は誰かと振り返る。

そこには、超絶美『幼』女がそこら辺に転がる石ころを見つめるような冷たい目で私を見つめていた。