複雑・ファジー小説
- Re: 哀愁物語-海底に眠る秘宝を求めて-【外伝】 ( No.3 )
- 日時: 2015/12/21 19:28
- 名前: リザ ◆A4jsQTgi.Q (ID: zTBb/z1V)
- 参照: ちほりん→とらじ、澪羽、*織*→夏目 織、リザ、桜里
第一章《海の記憶》
第一話
「じゃあな! パウロ!」
「うん! また今度!」
ランミールの城下町。
僕は兵士の横で旅立つ友人、パウロに大きく手を振っていた。
パウロは僕が凄い小さいときこの町に引っ越してから、毎日話しかけてくれた。
習っていた剣術を教えてくれたり────本当に大好きな友人だった。
そんなパウロは……姫様に頼まれて魔王を倒す旅に出た。
僕は────どうしよう。
この町に残ってパウロが帰ってくるのを待つのもいいけど、故郷に戻りたかった。
ここから故郷の村に行くにはそんなに時間はかからない。
今から言っても────今は昼だから明日の朝にはつくだろう。
どうせこの町に他に遊べる人はいないし────
村に帰って過ごしても良いかな。
◇
次の朝。
僕は故郷の村で目を覚ました。
「アルス! お帰り!」
小さな家のドアを思いっきり開けてそう言いながら入ってきたのは幼馴染みで僕の一つ上のエミリア。
緑の長い髪にエメラルドの瞳、青いカチューシャに青いリボンつきのワンピースが特徴だ。
「みんなアルスが帰ってくるの待ってたんだよ!?」
そう言って寝起きの僕の腕[をぐいぐい引っ張って外に連れ出すエミリア。
村の広場には、朝早くから村の人たちが集まっていた。
「アルス、お帰り」
「お帰りなさい!」
村の人たちが、口々にそう言う。
この村で小さい頃母親を亡くし……そうして父親は僕をランミールに連れていってくれたがランミールでも二年前父親を亡くした僕は────ここに帰ってきて本当に良かった、と心から思った。
「今日の夜はアルスの歓迎会だよ! ……さぁその為に早く働くよー!」
エミリアのお母さん……ラッセルさんがそう言って、その掛け声で村の人たちは散り散りになりそれぞれの仕事場に行った。
「アルス。私達の秘密基地、まだあるから見に行こう?」
「うん……!」
僕はエミリアがまだ昔の秘密基地が残っていると言うのでそこに行くことに。
昔────僕とエミリアで村の裏に作った思い出が沢山詰まっている秘密基地へ────
─────
内容大幅に変更しましたorz