複雑・ファジー小説
- Re: 哀愁物語-海底に眠る秘宝を求めて-【オリキャラ募集中】 ( No.12 )
- 日時: 2015/12/21 19:34
- 名前: リザ ◆A4jsQTgi.Q (ID: zTBb/z1V)
- 参照: ちほりん→とらじ、澪羽、*織*→夏目 織、リザ、桜里
第四話
それから、何時間か僕の歓迎会が続いた。
始まる前に少し経ったらまた旅に出る、と言ったのに村の人たちは盛大な会を開いてくれた。
料理も美味しいし、空気も美味しい。
夜空にも綺麗に星が光ってるし……
そういえば、星で思い出したけど……この世界には数少ないが『星族』と言われている種族が存在するらしい。
「アルス! また旅出るの?」
「ラーノ……うん、まぁね……」
エミリアが欲しがってる秘宝を探しに行くだけだし……すぐ戻ってこれると思うけどな……
「……あたしも行っていい?」
「……旅?」
「うん。エミリアの欲しがってる秘宝探しに行くんでしょ? ……本に載ってるやつ」
「うん……でも平気なの?」
持ってる剣って……レプリカだよね。
まぁ振り回すだけとかなら使えそうだけどさ……
「大丈夫だよ! あたし一回冒険してみたかったの!」
そう言うラーノの瞳は、今まで以上にキラキラと輝いていた。
「そっか……じゃあ明後日の朝────僕の家来てくれる?」
「了解! ありがとう!」
ラーノはそう言うと金髪を揺らしてエミリアのもとへ走っていった。
◇
あっという間に、明後日になった。
リュックサックに色々なものを入れて、ラッセルさんから貰った世界地図も丸めて入れる。小さな手持ちの望遠鏡もいれて……準備完了!
「アールースー!」
終わった瞬間、ちょうどドアの向こうからラーノの明るい声が聞こえた。
リュックサックを背負ってドアを開ける。
「おはよ! ……最初はどこ行くの?」
「最初は────アスカレン王国に行こうと思ってるんだけど……」
ランミールの少し向こう、アスカレン。
旅人たちが集まるので情報がたくさん行き来してるらしい。
「オッケー! じゃ、行こ!」
「うん……」
広場で一度止まり、村を見渡してみる。
折角帰ってきたのに……また旅に出るのか……
悲しいけど────エミリアが喜ぶならそれでいっか。