複雑・ファジー小説
- Re: 哀愁物語-海底に眠る秘宝を求めて-【オリキャラ募集中】 ( No.16 )
- 日時: 2015/12/21 19:39
- 名前: リザ ◆A4jsQTgi.Q (ID: zTBb/z1V)
- 参照: ちほりん→とらじ、澪羽、*織*→夏目 織、リザ、桜里
第六話
村から出て少し歩いていくと、僕らは四方を海に囲まれてその真ん中に大きなお城が有る島を見つけた。
陸地からその島に行くために使えるのは丈夫そうな橋一本。
でも島と陸地は其ほど離れていると言う訳ではない。
それにしても……此処にこんなお城有ったっけ。
チラリと横に目を向けるとラーノも首を傾げている様子だった。
「アルス! 地図!」
右手を出してそう言うのでリュックから世界地図を取りだしラーノの手に渡す。
ラーノは地図を砂浜に置き、此所の地方を指でたどりお城が有る島を探す……が、案の定、此所の地方に大きな島など一つもない。
あったとしても、ただの小さい島ばかり。
だからこのお城は━━━━━━━━地図に載っていない、幻のお城。
……中に人は居るのかな。
普通に居る?
それとも……誰もいない?
見たところお城の回りに兵士さんらしき人はいない。
普通に入って……いいのかな。
と、その時。
「ここかなー? 幻のお城・エクライナって……」
何処からか高い声が聞こえた。
辺りを見回すと、くるくる天然パーマで燃えるような赤い髪色でピエロのような服装の少女が双眼鏡を片手にそう発している姿を発見。
「あっ! そこの人たちー!」
僕らに気づいたのか、彼女は双眼鏡を目から話すと手を大きく振りながらこっちに向かって走ってくる。
「ねぇねぇ! 城入るなら一緒に入らない??」
かなり近い距離で、彼女はそう聞いてくる。
これは……入った方がいいのかな?
「良かった! あたしたちも入るところだったの! あたしはラーノ。貴女は?」
「本当に!? やったぁ〜! あ、あたしはウィア! イアじゃなくてウィアだよ!ラーノ、宜しく! 所で……君は?」
うわっ。二人ともハイテンション。
何て思ってたら……ウィアに話を降られた。
「僕はアルス。宜しく、ウィア。……このお城……エクライナって言うの?」
一言いい、ウィアがさっき言ってたことについて質問する。
するとウィアは少し考えた後、双眼鏡でお城を一度見ると、
「うん! 多分! あの紋章は……幻の紋章とも呼ばれてるから……間違えないよ!」
多分、なのか。
間違えない、なのか。
いったいどっちが正しいのか分からないが……きっと間違えない方だよね。
なーんてことを一人で考えているとラーノを連れてウィアは先に橋の方に歩いてしまった……って……!
何気に置いていこうとしてたよね……?