複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.138 )
日時: 2016/01/26 20:03
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第十三章 名も無き監獄

警視庁の若干遠くに、とある極秘の極悪犯罪者隔離施設がある。その場所を知っているのは、創立者の警視総監のみ。そしてその施設には、捕獲されたアンドロイド、違法サイボーグ、犯罪を犯し、危険とみなされた超能力者。保護している未確認生命体、モンスター、そして、オカルトに関連している者達。

その施設は、大がかりな柵や警備システムは無い。あるのは、暗殺ロボット『ラサークル』のみ。なので、外観は普通。目的としては、警視総監がこの非人道的な行為がばれたくないが為のカモフラージュである。さらに、人間を雇っていないのも、警視総監以外知っている者はいない為、人間を雇う事が出来ない。一人を除き……。

施設の中は、それぞれ、一人一人部屋が用意されている。大きさは、学校の教室程。しかし、壁の素材は、タングステンと言う警視総監が世界一硬い金属と思っているのを合金した物の為、脱獄は容易くない。ちなみにだが、超能力を封じる石等は無い。料理等は、ラサークルが運び、提供する。

この施設に入獄した者は通常は二度と出る事は不可。しかし、その事により、発狂者が続出。悲痛な叫び声が施設中に永遠と続いていた。

警視総監はその対策として、自身が欲しい物をリクエストが可能になった。

なお、精神が通常と判断された者は、現在も建設中の診療所の建設を行う事が可能。それで、お金では無いが、お金の価値がある通貨で取引を行っている。なお、ラサークルと同行。

そのお金の価値がある通貨で、欲しい物を取引する事が可能。例えば、大量のクマちゃんのぬいぐるみ等。

対策のおかげで、ストレスを感じる者は少なくなった。そして、そんな施設に向かって女性が車で運ばれていた。

「奏雲 梨琉。着いたぞ」

そう言われて一人の女性は車から降り施設の前に立つ。

奏雲は話す。

「私は冤罪。冤罪なの……」

連れだした者は奏雲に銃を突きつけ、話す。

「そうだとしても、君の能力は施設送りに値する。君は歌を歌う事で奇跡とか呪いとかオカルトを自在に起こす事が出来るからな。そして、君は、病院で歌を歌い、右目を失った患者に呪いをかけ、訳のわからない事を呟かせた。それが、真実だ」

奏雲は呟く。

「……こんな所で、死ぬまで待つなんてね」


奏雲が施設に入っていると、二人の男がラサークルによって半殺しになっていた。

連れだした者は話す。

「よう、ラサークル。さて、やっと、自分の立場を認めたかな?大神君、津田君」

大神は話す。

「黙れ。権力しか価値が無い奴が……」

津田は話す。

「ハハハッ……。御尤も」

連れだした者は叫ぶ。

「もう少し、殴れ、ラサークル。この俺に逆らう意味をこの身で叩きこんでやるよ!能無し共が!おい、奏雲。お前もこんな風に半殺しにされたくなかったら、大人しくしているんだな!」


奏雲の心の中に突如、声が聞こえる。


私の名前は津田 健士(つだ たけお)。テレパシーが使える能力を持っています。