複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.153 )
日時: 2016/02/02 15:14
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

五十嵐は七里の事を探し続けていた。

「嘉さん!何処にいるんだ!」

一方、貧民層街から富裕層街へ引っ越した喫茶店は……。

陸田が電話で誰かに話しかけている。

「土田。警視総監が入院している病院についている盗聴器の調子はどうだ?」

土田は電話越しで話す。

「あ〜問題無いっす!でも、僕の腕のサイボーグ部分を、そろそろ、メンテナンスしないといけないっすね〜」

陸田は話す。

「そうか。それじゃ、戻って来たときに、新しい腕を用意してやる。それじゃ、電話を切るぞ」

陸田はテレビの電源を入れてニュースを見る。

「警視総監らを、重傷に負わせたアンドロイドの行方を追っています。心当たりのある方は各地の警察等にご連絡ください。続いては、速報です。数時間前、海の中にヘリコプターが墜落しました。操縦していたロボットは破損した模様。乗客はいたかどうかは、まだ不明です。え〜現場の犬山さん!現在の状況を教えて下さ〜い」




一方、五十嵐は……。

「うわ……。海岸に凄い人だかりが出来ている。どうしたんだろ?」

五十嵐の横を一人の女性を運ぶ男が通る。

男は呟く。

「暗殺部隊のコードネーム覚えないと……にしても重いよ、鈴森ちゃん」


五十嵐はその声に気付かずに、七里を探し続ける。

五十嵐は路地裏で、倒れている女性に声をかける。

「大丈夫ですか?……ってアンドロイド?!」

倒れていた女性とは、機能を停止したルルディだった。

五十嵐は呟く。

「とりあえず、陸田さんなら、直せるかもしれないな。……運ぼう」

五十嵐は喫茶店に向かって、ルルディを運ぶ。


五十嵐は陸田にルルディの事を説明した。

陸田は話す。

「七里ロスだとしても、アンドロイド拾っちゃまずいだろ。しかし、特に壊れている部分は無いから、問題は無いな。……七里の代わりの教祖様の生贄には、十分だ」

五十嵐は部屋に入る。


五十嵐は一人で呟く。

「……嘉さん。……何処へ行ったんだ?……母さん、父さん。……何で俺から姿を消したんだ?……全部、俺の能力のせいかな……ハハっ」





一方……。

エリアスは話す。

「ルルディの居場所が分かりました。この富裕層街の喫茶店、『沈丁花じんちょうげ』です」

博士は呟く。

「沈丁花か……。花の名前だね。ねえ、この沈丁花の花言葉って何か分かるかな」

アルベルトは話す。

「……不死、不滅、永遠ですね」

博士は話す。

「良い花言葉だね。さて、それじゃ、ルルディを保護しよう!そして、永遠なんて無い事を教えてあげよう!」

目が強化人間である博士の目線の先に、薄明るく光が灯っている喫茶店が見えている。


博士は叫ぶ。

「僕の能力は千里眼に近いよね!」

エリアスは呟く。

「もし博士に不老不死の能力があれば、永遠に殴り続けられたのですが……」

博士は叫ぶ。

「エリアスは、酷い事言うね〜!あっはっははは!永遠に殴り続ける程、君は暇じゃないだろう!」