複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.154 )
- 日時: 2016/02/02 16:52
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
ルルディは目覚めて、話す。
「此処ハどこですカ......」
五十嵐は喜びながら話す。
「おお、起動した!……え〜と、此処は、喫茶店です。君は誰?どうして、倒れていたんだい?」
ルルディは話す。
「ワタシはルルディと申しマス.........名前と補助脳に記録されている戦闘能力以外のプログラムは全テ破損シタ為、貴方ノ質問に答エル事は出来まセン.....」
陸田は喋る。
「残念だが、ルルディは、記憶を溜める部分が壊れている。つまり、記憶が喪失してしまっているんだ」
五十嵐は話す。
「そうだったんですか……。記憶が思い出すまで保護してます?」
陸田は話す。
「ああ、そうだな。警察に持っていけば、処分されるからな。そうだ、ルルディ。餡密食べるか?支払いは五十嵐だが」
ルルディは呟く。
「餡密......?」
五十嵐は話す。
「俺も嘉さんもよく食べていたんだ。……って嘉さんを探さないと!」
五十嵐は喫茶店の外に飛び出す。
ルルディは餡密を食べる。
「美味しいデス.......とても」
陸田は話す。
「五十嵐……いや、屋島か。あいつも、餡密好きだったんだよな」
ルルディは話す。
「誰デスカ......?」
陸田は話す。
「ああ、さっき、お前と話した高校生の母親の事だよ。まあ、母親と呼ぶのには相応しくない事をあいつはしているけど……」
ルルディは陸田に話しかける。
「何をしたんですカ.....?」
五十嵐 光成は、かつて、父親と母親から虐待を受けていた。五十嵐は耐えていた。何故なら、虐待を受ける原因を知っているからである。
虐待を受けていた原因は、父親と母親共に、仕事や人間関係が上手くいっていなかったが為の八つ当たりだ。決して、本来の父親と母親は自分を殴る事は無いと信じていた。今、殴っているのは、精神が狂ってしまい、普通では無い父親と母親であると。
しかし、父親と母親は、心の拠り所を見つける。彼女等は、教祖と呼ばれる人物に金を払い、安心を得ていた。いずれ、息子が邪魔になり、家出をした。実際、教祖を本気で信じているのが、父の方で、教祖を利用して、幹部になって、金を手に入れようと考えているのが、母の方である。
そして、今の五十嵐の生活。七里と言う不老不死の少女の存在の事等、その本人自体も知らない情報を、ルルディに陸田は話した。
ドアの向こうには、五十嵐の母に当たる屋島が立っていた。
陸田は話す。
「客観的に聞いて、どう思うんだ?屋島さん」
ルルディは後ろを振り返り、ドアを見つめる。
屋島は何処かへ走って消える。
ルルディは思いつめながら話す。
「生命とハ何ですカ......?どうして、血の繋がりがアルのに、見捨て、血の繋がりが無いのに、救うのですカ?」
陸田は呟く。
「生命とは、罪悪感だ。罪悪感が無い奴は、人の痛みを知らない馬鹿だ。そして、生命の重さを知らない無知な奴だ。無知は罪だ。だが、人によっては、知らない方が良い事もある。五十嵐の母親が息子を捨てた理由とかな?……しかし、血の繋がりだけの関係だとしても、息子を捨てた事に何か罪悪は、あるはずなんだが」