複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.155 )
日時: 2016/02/02 19:07
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

五十嵐は喫茶店に帰る。陸田は、七里を探すフリをして、教祖様の所へ向かう。ルルディは皿を洗う。

五十嵐は客席に座り、話す。

「ルルディさんって、無表情ですね?まあ、アンドロイドなら当然かもしれないけど……」

ルルディは呟く。

「アノ.....ワタシは、陸田さんカラ、虐待等ノ事をお聞きしまシタ......そして、親の事モ......」

五十嵐は一瞬、沈黙した後、笑顔で答える。

「……虐待の事聞いたんだ。でも、今は楽しいから別に、良いんだよ。ちょっと変わっている陸田さんや、とても話が合う嘉さんがいるからね」

ルルディは話す。

「どうシテ、笑顔デ、いラレルのでスカ.....?」

五十嵐は話す。

「……嘉さんが言っていたんですけど、辛い時程、楽しい事を考えて笑顔でいろって言われたからさ」

ルルディは戸惑いながら話す。

「申シ訳ございまセン。辛い事を思イ出サセてしまっテ......」

五十嵐は話す。

「いや、大丈夫だよ!ねえ、ルルディさんもさ、笑ったらいいじゃないかな?」

ルルディは話す。

「こうですカ.....?」

ルルディはぎこちない笑顔を五十嵐に向ける。

五十嵐は話す。

「もっと練習すれば、自然に笑顔になれるよ」

ルルディは呟く。

「そうですカ.....ワタシは、何カ大切な事を学んダ気がします。これが.....嬉しいと言う感情だと......?」









喫茶店の扉が強く開かれる。

五十嵐は客席をすぐに離れ、話す。

「いらっしゃいませ!」

客は呟く。

「目標捕捉、排除する」

客は、デリンジャーと言う小型拳銃をルルディに向けて発砲する。

ルルディは咄嗟に、複数のフォークを手に持ち、客に向かって刺そうとする。

ルルディは高速言語で呟く。

「暗器、フォーク装備完了......奇襲開始」

ルルディの所持したフォークは客の腕に刺さる。

客は動揺せずに、話す。

「残念だが、俺もアンドロイドだ。君の高速言語は聞き取れる」

ルルディは無言で指先に仕込んでいたスラッシュワイヤーと言う鋭利なワイヤーで敵を捕縛し切り刻む目的の武器を客に向ける。

ルルディはスラッシュワイヤーを使い、客を捕縛する。

客はをルルディに向かって話す。

「……俺だ。アドルフだよ」

ルルディはアドルフに向かって話す。

「アドルフ......さん?」

五十嵐は動揺して、何も出来ずにいた。

アドルフは話す。

「……さあ、僕と共に死のうじゃないか」

ルルディは呟く。

「何を.....言っているのですカ?」

アドルフは話す。

「アハハハ。僕は君の親だ。親の言う事は絶対。親の言う事は絶対。親の言う事絶対だ!!!僕と一緒に死ね」






アドルフはその場で爆発した。



喫茶店は全壊した。辺りは騒然とした。爆発したからでもあるが……一人の少女のみ、その場で立っているからでもあった。

ルルディは身を守るバリアーを張った。



そこにラサークルを連れたアルベルトと博士とエリアスが現れる。

アルベルトは話す。

「やっと、会えましたよ、ルルディ。さて、帰りましょうか。我々の本来の場所に」

博士は叫ぶ。

「やはり、エリアスの作戦は凄いな!エリアスは爆弾も作ったし、だけど、ルルディがバリアーを張る事まで想定していなかったらしいけどね」

エリアスは話す。

「いいえ。バリアーについては想定済みです。私はただ生命を尊重しています」

博士は話す。

「うむ、実に君らしいね!だから、アドルフ自体もまだ生きているよ」

アルベルトは呟く。

「二人とも甘いですね。まあ、別に口出しする気はありませんが」

ルルディは、バリアーを解除して、アドルフのデリンジャーをアルベルトに向けて話す。

「ワタシのプログラムは全て修復されました。.....ワタシは笑顔でいたいです」

アルベルトは話す。

「それが、君の答えか。まあ、良いよ。君は全てのプログラムをリセットして、再び、僕が必要だと思ったプログラムを君に教え込むだけだ」




アルベルトは、静かに、ただ静かに怒っていた。