複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.160 )
日時: 2016/02/04 17:05
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

陸田はルルディの脚を直しながら話す。

「しかし、未だに分からないのは、何故、屋島……いや、五十嵐の母と言うべきか。あいつは、捨てたはずの息子を命を懸けて守ろうとしたんだ?」

ルルディは話す。

「.....それが、血の繋がりと言うモノだからでは無いでしょうか?」

陸田は呟く。

「そうだな……。さて、後は……何故、貧民層街にある私が移転する前の喫茶店がこんなに荒らされているんだ……。いや、理由は分かっている。どうせ、チンピラ共が好き勝手やりやがったのがオチだ」

二人は、ボロボロの喫茶店の地下室で、修理していた。




五十嵐と七里は、五十嵐の母の葬式に出ていた。

五十嵐の母の葬式には、一之瀬と、見境もいた。

爆破テロが大きなニュースになった為、報道関係者等が多くいた。



葬式の帰り際、五十嵐は一之瀬に話す。

「扠武澤はどうしたんだ?あいつ、最近学校に顔出しているみたいだけど」

一之瀬は話す。

「さあね?でも、少し前に、別の学校の女子生徒と歩いていたわ」

見境は呟く。

「扠武澤って誰なの?七里」

七里は話す。

「私も分からないけど……」

一之瀬は話す。

「扠武澤は私と五十嵐の中学の友達。高校も一緒だったんだけど、入学式以来学校に来なかった事で先生の中で騒ぎになったけど、あのサイボーグ校長は、見て見ぬふりをしていたわね〜。懐かしいな〜」

サイボーグ校長とは、大神前校長の事で、違法サイボーグとして逮捕された際に、学校で広まった。結構大神に対して不謹慎だが、陰でその名を使う者は後を絶たない。








博士は電話する。

「うん、それじゃ、アルベルトはゴミ捨て場に捨てるね。大丈夫、この国の警視総監の許可は出ているから。それじゃーねー!」

電話を博士は切る。

エリアスは話す。

「ヨルクからですか?」

博士は話す。

「うん、そうだね。しかし、アルベルトがいなくなると、物の切断とか、面倒臭くなるな〜!生活にも研究にも使える万能で良い超能力だったのにな〜!」














生命の価値観は人それぞれである、

生命とは罪悪感である。

生命とは幸福である。

生命とは餌の取り方を知らない鳥である。

生命とは鬱陶しく、邪魔であり、社会のゴミである。

生命とは刃こぼれした包丁である。










ルルディは、アドルフの形をしたガラクタに話す。

「ワタシは、やっと居場所を見つけました.....生きるって素晴らしいですね。.....お父さん」







悪魔とオベルムントが沈丁花が咲いている場所にいる。





ある者が突如現れる。

「やあやあ、ゼロ君。覚えているかい?僕の事を」

ゼロは答える。

「ああ、勿論だ、王。それで?お人形さんはどうなったんだ」

王は話す。

「ねえねえ。君が知るべき事では無いよね?君は、自分の身を心配するべきだ。さて、オベルムント。こいつ消して。これで、君がゼロ君を結界から出した罪は消える。僕って優しいよね」

オベルムントは光のロープをゼロに向ける。

オベルムントは話す。

「ごめんなさい……ゼロさん」

ゼロは目を閉じて話す。

「……良いんだ。俺は今まで、幾つもの人間の魂を喰った。罰が当たったんだよ」





ゼロは、オベルムントの光のロープで一瞬で消えた。

王は話す。

「おやおや、確か、沈丁花の花言葉は永遠だったね。まあ、開花季節が、ずれているせいか、枯れているけどね。ちなみに、沈丁花の花言葉の由来は、ギリシャ神話のダフネとアポロンの物語だった気がするな」




王が続けて呟く。

「生命とは欠陥だらけであるが、大切な存在である」


第十七章 名も無き沈丁花 完

主人公視点変更。

次へ続く。