複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.163 )
日時: 2016/02/05 16:49
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第十八章 名も無き影像

姫哭とクロエは陸田組組長代理の坂本の元に戻る。

坂本は話す。

「……扠武澤は性転換でもしたのかー?!」

クロエは話す。

「私は流努じゃないよ!クロエって言う姫哭の友達!」

姫哭は呟く。

「運んだぞ、矢城を。聞きたい事は聞けた、後はあんた等の自由にしろ。また、扠武澤は、重傷を負い、こちらで預かっている.....言っておくが、場所なんて教えないから....」

姫哭とクロエはその場を去る。

坂本は矢城に近づく。

「まさか、元暗殺部隊を捕えるとはなー、意外だよ。さて、こいつの能力を利用して、ノーエスパーの存在を消してもらおうかー。ハハハッ!さて、矢城を薬漬けにするのが楽しみだなー」

坂本の心に誰かが囁く。


坂本さん。現在、刑務所にいる津田です。正直、施設で使える奴は、私のリストの中では、スライムくらいですね。後は、暗殺部隊の桐生 緋色。だけど、あの娘は警察の犬だ。俺達の言う事には唆されないと思います。

坂本は呟く。

「この世界は、何も変えちゃダメだ。大神が望む混沌も、神の元につくアンドロイドが望む管理も、この世界は完全なる秩序のみが有れば良い。そうすれば、誰も悲しまない。誰も憎まない。誰も不幸にならなくて済むんだ」

坂本はアンドロイドである。




一方、扠武澤は……。


「……此処は何処だ?」

包帯を巻かれた扠武澤はウサギだらけの模様だらけのベットで目覚めた。

近くにいた姫哭が話す。

「目覚めたか....此処は、孤児院の中で私の部屋だ」

扠武澤は話す。

「……この部屋ウサギが多いな。しかも、何で、黒なんだよ。特に、あのぬいぐるみとか」

姫哭は小さく呟く。

「.....私だって、好きな物くらいある」

扠武澤は起き上がりながら話す。

「ん?何か言ったか?……後、俺についている包帯、少し巻きすぎだろ」

姫哭は無表情で何も喋らずに部屋を出る。



扠武澤は、部屋の辺りを見回す。そして、ある写真立てを見つける。

写真立ての写真には、幼い時の姫哭と姫哭の父親と母親が写っていた。

扠武澤は呟く。

「……家族か」

扠武澤は部屋を出る。

クロエは扠武澤に話しかける。

「流努!学校に行かなくて良いのかい?」

扠武澤は話す。

「今日は行くつもりは無い。と言うか、これからも行くつもりは無い」

クロエは呆れながら話す。

「姫哭は、ちゃんと毎日学校に行ってるよ!流努も学校に行きなさい!折角、姫哭が流努の家から制服を持ってきたのに!」

扠武澤は、姫哭が持っていた制服に着替えて、学校に渋々行く。




一方、とある場所で……。


一人の女性が話す。

「フヘへへ……!君は、良い。良いよ。私の下僕として、働いて?」

「来るな!化け物め!妖怪!」

「あーうるさい。貴方は黙っていればカッコイイのに。フヘへへ……!」

「……白咲さん助け…………」

「違法サイボーグも、私の前では無意味」