複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.174 )
- 日時: 2016/02/09 16:14
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
無機物に意思を与えていた女性に向かって、扠武澤は叫ぶ。
「おい、お前は能力に溺れて自分を見失っているぞ」
姫哭は扠武澤に向かって叫ぶ。
「扠武澤!.....あんたは....関係無いだろ。こいつを倒すくらい、私一人で出来る.....!」
扠武澤は姫哭に向かって叫ぶ。
「ああ、関係無い。だがな、それで、今にも殺されそうな奴をほっとく理由にはならない。……俺は、お前を守るよ。……困った時は俺を呼べ。俺に頼れ。てか、俺より友達多いんだろ。俺より友達をもっと頼ってやれよ!……お前の友達は皆、お前の事信用してんだろ?」
姫哭は立ち上がり、呟く。
「.....扠武澤。私は大丈夫。復讐を果たすまで、殺される訳にはいかないから.....!」
クロエは大量の無機物を動きを封じる霧(麻痺霧)に包ませて、無機物を動かせなくしている。
女性は話す。
「ふざけるな……!おい、坂本!こいつ等、殺せよ!」
扠武澤を追ってきた坂本は話す。
「……残念ですが、麻痺霧の範囲は貴方にも入っていますよー」
女性は麻痺を起こし動けなくなる。
坂本は女性を抱える。
姫哭は坂本に話す。
「その女性を....どうする?」
坂本は話す。
「状態が良くなるまで、我々陸田組で預かる。状態が良くなったら、ちゃんと解放するつもりだ。殺そうとしない限りなー」
そう言って坂本は去る。
ちなみに、クロエと姫哭はガスマスクを装着している為、麻痺霧の効果を受けない。扠武澤のガスマスクの分は無い為、扠武澤は麻痺を起こす。坂本は、アンドロイドなので、麻痺霧が効かない。
姫哭は麻痺している扠武澤に話す。
「....私は、皆を、大切な友達を私の復讐、個人的な願いなんかに巻き込みたくないんだよ.....それくらい分かって。本当は、あんただって、巻き込むつもりは....」
クロエは姫哭に話す。
「……巻き込んで良いんだよ。だって、友達だから。さて、友達で強力して、無機物を片づけよう!……あれ?違法サイボーグは?」
一方、坂本と女性は……。
坂本は女性を抱えて歩いていた。
突如、声が聞こえる。
「例え、能力が優れていても、使う者が欲望に塗れ、私利私欲にしか使えない者ならば、それは宝の持ち腐れなのよ。……ねえ、真理子ちゃん!暗殺の意味ちゃんと分かってる?」
無機物の塊は、気付かぬ内に、影と共に何処かへ葬り去る。
そして、その塊の存在に気付く者はいない。
第十八章 名も無き影像 完
主人公、視点変更。
次へ続く。