複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.189 )
日時: 2016/02/17 17:35
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第二十章 名も無き死神



とある場所で……。

「……心肺停止だ。急いで、手術を開始するぞ」

病院の屋上から戻った照山 蓮嶺は手術室へ向かいながら看護師達に話しかける。



そして一人の少女が動かないまま運ばれ手術室に向かっていった。


また別のとある場所で……。

「お、おい!ラサークルが爆発するぞ!退却だ!退却しろ!」

とある国では戦争が起こっており、とある国の軍人が敵国の軍事用ロボット相手に苦戦を強いられていた。


そして一つの国が動かないまま支配される未来へと向かっていった。


また別のとある場所で……。

「このチョーカーさえ無ければ、あいつを……」

名も無き教団の幹部であるナナシは、常に、自分と言う存在を創り上げた創造主と言う人物を恨んでいる。


そして一人の生物兵器が動かないまま縛られた日常に向かっていった。






病院では、二人の男が手術室の前に立っていた。

朽葉は話す。

「和人。……叶多は大丈夫だ。……ほら、お前が一番分かってんだろ?」

白樺は話す。

「そうだな....蓮。あの時みたいにまた祈ろう」




一方、病院の駐車場……。

真っ黒なローブを被り、骸骨の仮面を付けた者が電話をする。

「あ、届きました?お届け物〜」

電話の向こうで声が聞こえる。

「ああ、君の組織に所属している者が運んでくれたぜ。……これで、ラサークルに対抗出来るよ……死神」

死神は話す。

「アハハ、私はただ、君の所有物である国と敵の国との資源を取り合う人間の欲に塗れた戦争をもっと楽しみたいだけ!それじゃ、次にまた会う時は、初めましてだね!」

電話の向こうで声が聞こえる。

「成程、この距離からでも、君の能力の効果はあるんだな」

死神は話す。

「それじゃ、その違法サイボーグの部品部分をどうぞ、有効活用してくださーい!」

電話は切れる。

死神は呟く。

「あー楽しい。さてと、また迷える子羊ちゃんを仲間に引き入れますかァ!」

三國は死神の様子を見ていた。

三國は手術室へ向かおうとした時に骸骨の仮面が突如、目の前の視界を遮る。

死神は話す。

「君から、生命反応が見えない。君の記憶を改ざんする前に君の口からどう言う事かご説明を!」

三國は話す。

「タダ者じゃない雰囲気はやっぱり君からか。しかも、脳の記憶を改ざん出来る能力を持っているとは。是非、私の教団に来て欲しいな」

死神は話す。

「私の質問に答えなさいよ〜。……ん?アハハ、君こそタダ者じゃないね。その傷だらけの身体で良く分かるよ!」

三國はスマホで地図を広げて死神に話す。

「明日、このマンションで君を待つ。此処では、君の様な人物が沢山集まっているんだ。君なら是非とも幹部だよ!いや〜これは運命だね!こんなにも一目見て、運命を共にしたいだなんて初めてだよ!」

死神は話す。

「そうね。貴方が私の事を覚えてくれたらね」

死神は何処かへ向かう。

三國は死神の後を追いかけようとするが……。

三國はすぐに立ち止まり呟く。

「……ん?私は何をしているんだ?トイレと死体の洗浄をしに来たのに、何で、私は此処で地図でひたすら遊んでいたんだ?」

三國はスマホをポケットに入れてトイレへ向かう。



死神は手術室の前へ向かう。

手術室の前には、朽葉と白樺がいた。

朽葉は眠りについていた。

白樺を死神の存在に驚き、呟く。

「だ、誰?」

死神は話す。

「花霞 叶多は例え、これから生きる事が出来ても彼女は一生色んな組織から追われるよー!私の元にいれば、貴方は強くなれる。そしたら、彼女を守れるよ。だから、私の仲間にならない?」

白樺は話す。

「.....何を言っているんですか?とりあえず、僕は君の仲間にはならない。僕は叶多が目が覚めたら、ずっとこの日常を過ごすんだ....」

死神は話す。

「日常ね……ふ〜ん、君の日常は、叶多ちゃんと一緒にずっと逃亡生活を送る事を言い表しているのかな?違うよね?言ったはずだよ。彼女は生きている限り、追われる運命なの」

白樺は話す。

「.....俺は、何があっても彼女を守る」

死神は仮面の中で笑いながら白樺に近づき話す。

「でも、彼女を守れなかったから、今、この状態にいるんだよね?そうだよね?」

白樺は後悔と言う感情に染まった。

死神は話す。

「悩める子羊よ。私がその悩みに関する記憶を全て改ざんしてあげる。そうしたら、その悩みから解放してあげられるよん?」

死神は、白樺をスカウトする為に、病院を訪れていた。死神は白樺の身体能力を見抜いていた。

死神の真後ろに、三國が現れる。

「……。白樺、お前の友達か?」

三國は死神の記憶改ざんにより、死神の事を忘れていた。

死神は白樺に紙を手渡し、何処かへ逃げる。

三國は話す。

「こんな時に死神の格好して、手術室の前に来るとは。縁起が悪すぎるな。それとも、ただの叶多に対しての嫌味か?」

白樺は紙をとりあえず、ポケットの中へ突っ込む。

白樺は話す。

「......え?死神?.....何言ってんだよ。こんな時にシャレにならない事言うなよ....叶多が悲しむぞ」

三國は話す。

「いやいや、私がそんな事言う訳無いだろ。和人こそ何を言ってんだ?」



死神は再び病院の駐車場へ向かい電話をした。

「初めまして!私は死神!貴方の所属している組織のリーダー格!……お、相変わらず良い反応だねー!さすが、国家クラスの首領」