複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.247 )
日時: 2016/03/08 17:52
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第二十七章 名も無き会社



名も無き機械神は、人工知能で株の傾向を予測し、大儲け。その勢いで、大嶽とHNRΩと共に、機械を造る会社を立ち上げ起業。

その機械の技術は人間を越えるレベルと称されており、一躍話題に。

今や、セレブの名に相応しい会社へ登り詰めました。






「……え〜と次は……」

藍楷は数日後に就活生に向けて行われる会社の講義の仕事をしていた。仕事内容は、自身が司会をする講義で話す内容を自分で考えている。そして、話す内容をパソコンで打ち込んでいる。

αbsfが藍楷に近づく。

「やあ、調子はどうですかね?」

「あ!はい!大丈夫です!でも、まさか仕事をさせられるとは思いませんでしたよ」

「まあ、君の身体は17歳だけどね。でもさ、君も俺も、タダで此処で住んでもらってるんだから、働くのは当然!」

「分かってますけど……」




この会社は、六割がアンドロイド。四割がその他。

通常のアンドロイドは疲れる事は無い。なので、24時間働ける。

しかし、その他は……。




「……あの……もう無理です。フォワードさん……もう限界です」

αbsfがそう言った者の首を掴む。

「ならさ、死ねよ、人間。死ぬか働くか、どっちかだ」

首を掴まれた者の手は震え、涙を流す。

「うぁ……あ……」


アンドロイドにとっては、普通だが、その他にとって、この会社の環境はブラック企業だった。

αbsfは、首を掴み手を離す。

「他の奴らだって、お前と同じくらい頑張っているんだ。お前が弱音吐いてどうするだい?お前が十七歳とほざいていた二十歳の藍楷でもさー。ほら、あんなに頑張ってる!」

そう言ってαbsfは複数のアンドロイドを指差す。

「は、はい。分かりました。頑張ります……」

そう言って、机に置いてあった栄養ドリンクを飲みながら席に戻る。




αbsfは、HNRΩの所へ向かう。

「アルファ=バイオセンサー=フォワード。相変わらず、人間を苛めているな。面倒くさくないのか?」

「いや、楽しいよ。ぶっ壊したくなるくらいね。それよりも、あの娘の調子はどうだい?」

「ああ、後は、大嶽と神に見せるくらいだろ。面倒くさいから、お前が行けよ」

「はいはい、分かってますよー!しかし、俺って天才だよな。だって、アンドロイドも造れるんだから」

「面倒くせえ!いいから、どっか行け!」

「お!怒ったかい。ハハハ!それじゃ、行って来るね!」




αbsfは長い廊下を歩く。


其処には、神がいた。

神は話す。

「ハーイ!元気ですか!」

「今日は比較的調子が良いよ」

「そうなのかい。それでは、君が一人で造ったアンドロイド見せちゃって!」



大嶽が一体のアンドロイドを連れていく。

大嶽は説明する。

「このアンドロイドは、この国の同盟国にて、名も無き天才博士とその助手の神童と呼ばれるエリアスと元我々の仲間であるアンドロイド、アドルフにより、造られたルルディと瓜二つの容姿をもつ少女型アンドロイド、フリューレです」

神が叫ぶ。

「つまり!ルルディとは姉妹機と言う事だ!」

フリューレは神の方へ向く。

「アナタが、神ト名乗ル愚カ者.....」

大嶽はフリューレの発言に怒り、衝撃波を放つ。

フリューレは大嶽の衝撃波を避け、左手に装着する高出力のビームキャノンを大嶽に向ける。

αbsfは、二人を宥める。

「フリューレには、残虐性のプログラムが備わっている。ゆえに、相手を見下したり嘲笑う等の感情が目立つ。だから、大目に見てやって欲しいんだ」

神は笑う。

「これが、あいつが認め、君に送った設計図だけに、素晴らしい出来じゃないか」

αbsfは壁に寄りかかる。

「……そうですね。それで神さん、フリューレはこれからどうします?」

「アンドロイドの仲間の招集が一番だ。フリューレと、それから藍楷はこれから共にアンドロイドを集めて欲しい。まだ、神の裁きにはアンドロイドの数が足りていないからな」






一方、HNRΩは……。

「人間からの、依頼は初めてだな。……俺は金さえ貰えれば問題無いが……。しかし、この会社は警備が厳重のはずだが?」

「忍者に警備等、無効だ」

HNRΩの目の前には、忍者が立っていた。


「それで?俺に何の用だ?」

「この女を殺して欲しい」

忍者は暗殺部隊に配属されている霜月 毬が写っている写真を出す。

「どう言う意図があってこの少女を殺そうと思っているのかは、聞くつまりは無いが、報酬は高いぞ?」

「構わない。後は殺した証拠に、彼女の体の一部を私の元に取って来て欲しい」

「面倒くさいな。写真じゃ駄目か?」

「写真ならいくらでも、偽装が出来る。あんたの腕は色んな組織や情報屋から聞いている。……この少女を確実に殺せ」

「依頼達成率は100%。必ず、お前の満足が行く結果を持ってくる」

「そうか、では……。後、俺はこれから多分捕まる。だが、心配する事は無い」

忍者は部屋の扉を開ける。

忍者は倒れる。

HNRΩの目の前に腕が壊れた藍楷が現れる。

「……腕を壊してスタンガンにしましたので、心配はいりませんよ!」

「いや、心配はしていない。だが、こいつは俺の依頼者……なんだが」

藍楷はマイペースに忍者を運びこみ、エレベーターに行く。

HNRΩは後を追う。


HNRΩと藍楷は神の元へ行く。

其処には、十二人程の、同じ顔の忍者が居た。

HNRΩはフリューレの姿を見て驚く。

αbsfがフリューレの説明をする。

フリューレは忍者達を見る。

「コレが人間ト言ウ名のゴミくず共カ.....」

HNRΩは神に近づく。

「こいつ等は何者だ……!」

「現実的に言えば、全員同じ顔に整形した忍者達。だけど、整形した後は見られないので、恐らく違う……そうなると、超能力に関連しているが、私にはよく分からない」

大嶽は忍者の一人を掴み、壁に叩きつける。

「何の目的で来た。未確認生命体なら、王の能力でこの場に侵入は楽に可能なはずだ」

「私は未確認生命体では無い。忍者だ。私達はHNRΩに暗殺の依頼をしに、此処に侵入した」

「何故、貴様はHNRΩが此処にいる事を知っている」

「アンドロイドは、何でも人間の事を管理したがる。だから、俺達人間に邪魔者扱いされんだよ」


同時に忍者達は自爆した。

アンドロイド達は無傷だった。


神は嘆く。

「不完全な馬鹿が。結局、死ぬ事しか能が無いんだよ、人間は。藍楷、アンドロイドと思われるリストを機密データから検索し、神楽月と言うテログループに所属しているアンドロイドを調べろ」

「あ、前に調べたあれですね。それなら、ファイルに保存していたのですぐに開けます!……え〜と、神楽月、神楽月。……あった!一人該当しています……がこれがどうかしましたか?」

「恐らく、神楽月の拠点の場所が書かれているはずだ。其処に向かう。向かって貰うのは、フリューレと藍楷とHNRΩだ」

「おいおい、まだクメーラの時の報酬を貰っていないのに、仕事は無いだろ。せめて、報酬を貰ってからだ!」

「分かりましたよ。それでは、神楽月の拠点に向かったら報酬を渡しますね」






αbsfは即座に藍楷の腕を直す。

「応急措置だから、激しい動きは禁止だよ」

「はい、分かりました!」

ちなみに、クメーラは死んでおり、地下の倉庫に保存されている。