複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.256 )
日時: 2016/03/10 10:16
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

「よし!それじゃ、とりあえず、星宮君を探そう!蓮!案内宜しくね!」

「聞く耳くらい持てよ。……霊犀に相談しない方が良いと分かっていたんだが……。星宮を連れて来てくれても、もう、クビになっているんだよな……」


朽葉は霊犀と三國を連れて、星宮の家に行く。

「星宮は、少し前に此処に一人で住んでいたんだ」

朽葉はインターフォンを押す。

しかし、現れたのは、お爺さん。

「……何の用じゃ」

朽葉はため息をつく。

「どうやら、引っ越したようだね。残念、残念」



朽葉は星宮の事は知らない。どのクラスにいるか、自分と同級生なのかも分かっていない。

ただ、分かっているのは、霊犀と親しげに話している砂金に嫉妬していた事である。






朽葉は無理やり、四人の写真の件に話を戻す。

「蓮?何か変だよ......?」

「いや?そんな事無い……」





一方、星宮は。




「幽霊ごときが、僕に勝てると思うか?」


複数の幽霊が星宮に近づく。

星宮は自身の能力を使い、髪を自由に伸縮変形させる。

髪を拳の形になり、幽霊を殴ろうとするが、すり抜ける。

「死んでいるくせに、仲間とか欲しがるなよ」

星宮は持っていた塩を撒く。

ちなみに、幽霊は普通に存在していて、塩を撒く事で誰でも気軽に幽霊を消し去る事が出来ます。


しかし、陰陽師によると、危険な方法らしい。霊犀の塩は清められた塩らしく、幽霊をちゃんと成仏させられるらしい。……多分。

幽霊は普通に存在していると言っても、霊感が無い人には、見えない。朽葉は霊感が無かった為、今まで幽霊を見た事が無かった。三國は不明。



幽霊は燃える。


星宮はその場を立ち去ろうとする。





霊犀は幽霊の妖気に反応。

「幽霊が怒っている.....」

霊犀は何処かへ走る。

三國は後を追い走ろうとする。朽葉は動かない。

「……幽霊はもう嫌だ。此処にいよう。霊犀なら一人で大丈夫だろ?」

「私は学校の生活が楽しいと今まで感じていたが……。今では、何故学校が楽しかったのか、分からなくなってきた。何故、人生を犠牲にしてまで、この学校にいたのか。

もしかしたら、あの足りない二人を忘れる様に記憶を操作されたと考えている」

「……有り得るけど、何の為に?」

「さあな……。それが分かれば、こんなに苦労しないよ。……でも、霊犀についていけば、答えが見えてきそうなんだ。俺達に足りない者を……」




二人は走った。






「新しい朝が来た 希望の朝だ
喜びに胸を開け 大空あおげ
ラジオの声に 健やかな胸を〜♪」


病衣の幽霊は歌う。


星宮は苦しむ。

「私は、生きたかった……。生きたかった。生きたかった。ずっと、生きて、笑っていたかった」


霊犀が清められたと思われる塩を幽霊に投げる。


霊犀は呪文を唱える。

九字護身法と呼ばれる指の動きで、幽霊を強制的に成仏させる。

「わた……しは……存在する事すら……!」



幽霊は消えた。


霊犀は星宮の手を取る。

「大丈夫かな?立てる?」

「……今のは、君のしわざか?」

「.....あ!男だったんだ!ゴメンね。女の子だと思っていたよ....」

霊犀は星宮に触れる。

「気安く僕に触れるな、馴れ馴れしい! 友達でもない癖に!」

星宮は髪の毛を変形させ、霊犀を掴み投げる。

霊犀は心臓を触る。

「丙・朱雀」

霊犀の背中から火が現れ、翼になり空を飛ぶ。

星宮は飛んでいる霊犀に硬化させた髪の毛を向ける。

霊犀は廃墟ビルの屋上に着地。腎臓を触る。

「壬・天后」

間欠泉を噴出させる水圧の弾丸を星宮に放つ。

星宮は髪の毛で鉄壁の防御を誇る盾を造り、自分の身を守る。そして、髪の毛で大量のコンクリートの塊を霊犀に投げつける。




朽葉、三國はこの光景に驚く。

「……霊犀は一人でも大丈夫だろ」

「……そのようだな」