複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.295 )
- 日時: 2016/03/16 13:41
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
歌声は霊犀と扠武澤の所まで聞こえていた。
「……俺は……間違っていた!俺は……誰も……救えない!」
霊犀は幼少期のトラウマを呼び覚まされる。
「……死んだ、死んだ、死んだ」
「幽霊に殺されるなんて、陰陽師の恥だ」
「素晴らしい能力……いや、恐ろしい能力と言った方が良いかね」
全国的に人気でテレビにも出演していた霊犀の親は霊犀が幼い頃に死んでいた。
理由は、幽霊に殺された為。
しかし、実際は、霊犀家の人気を妬む者が幽霊に見せかけて殺したのでは無いかと言う疑惑がマスコミから発表があった。
警察はマスコミが発表した内容を完全否定。
しかし、マスコミは諦めず、唯一の霊犀家である霊犀 結香に迫った。
「結香ちゃん。逃げちゃ駄目だよ。おじさん達の話をちゃんと聞かないと」
「とりあえず、家の中、お邪魔しますね」
霊犀は泣き叫ぶ。
気にせず質問するマスコミ。家の中に入り、証拠になるモノを物色するマスコミ。
「おい餓鬼!泣いてないで、情報提供の一つや二つしてくれよ!こっちは、スクープを狙ってんだぞ!」
そう言って、家を荒らす。
「....止めて!....お願いだから止めてよ.....」
歌声は聞こえなくなる。
「.....お母さん、お父さん」
扠武澤は霊犀に話しかける。
「全ての感情は何処から来ていると思う……その問いにある者はこう答えた。
混沌だと。
混沌は悪と絶望を生む。
混沌は治安を悪くさせ、犯罪者が増え、紛争が絶えず、テロがあちこちで起こり、悪人が笑う世界にさせる……理想的な世界だ」
「....何処が?」
「話はまだ続いている。……混沌はその後、正義と希望を生むんだよ。
つまり、絶望が無い限り、希望と言う言葉は存在しない
混沌が無い限り、絶望と言う言葉は存在しない
この世界に必要なのは、完璧な秩序じゃない……完璧な混沌だ」
「俺は強者。混沌の上に立つ……キングだ」
扠武澤は妖刀を手にして、霊犀を殺そうとする。
「....混沌とか秩序とか私には良く分からないよ!....ただ、私は扠武澤を救いに来ただけだよ.....!」