複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.306 )
- 日時: 2016/03/17 19:34
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
チョーカーは存在を認められた途端、爆発が起こる。
ナナシは、創造主の顔を思い浮かび、創造主を形成する細胞達の破壊を想像した。
美しき虹色のファンタジーのメッキに貼られた世界を三人は飛び出す。そして、貧民層街の廃墟ビルに辿り着く。
「私は無事……大神君から逃げられる事が出来たよ」
「創造主に……最高のデットエンドにしてあげる……。尾崎達の恨みを……」
「良い結末をお待ちしてるッス!ナナシさん!」
ナナシはそのまま、空を羽ばたく鳥のように楽しげに立ち去る。
「こういう時って、情報屋になって良かったって思うんすよ!……それぞれの物語に立ち障ると思うと……何か……自分の存在が大きくなるように見えるッスよ」
「そうか。しかし、決して人生を物語と例えてはいけない。この世界のように、作られたモノでは無いからだ。我々と違って人生を歩んでいる者達は、自由意思で行動している。少なくとも自分の意思の中では……」
「はい?何の話ッスか?」
「第四の壁に向かって言っただけだ、気にするな。……それより、私も依頼したい事があってね……。君と似た能力を持つ少女の事だ」
「珍しい事もあるんすね。同じ事を聞いた人間が少し前に来たッスよ」
「……そうか。まあ、さっきのは冗談として、私は金が腐る程、暗殺部隊の時に金を稼いだ。君の所持している全ての情報を知りたい。私に必要なのは、金じゃない。知識なんだ」
「金さえ払ってくれればどんな情報でもやるっス!ただ、教えるのに、時間がかかるッス!」
「私が影の中にいれば良い。私には、家が無いからね」
安藤は思いだしたように、影の中に入る。
「そう言えば、依頼人から連絡が来ていたッス!矢城さんは、どうぞオレの世界で情報を見て行って下さい!……でも、金を用意してからッスよ。……其処の所は、分かるッスよね」
「ああ……勿論だ」