複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.321 )
- 日時: 2016/03/21 16:31
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
そして、二人に数年の歳月が過ぎた。
「……なあ、今日から友達止めないか?」
「何言ってるの……?」
「ああ……。僕の恋人に……」
「何言ってるの……?」
「……いや、だから……」
「もう、私達恋人ですよ」
さらに、数年の歳月が過ぎ、とある深夜。
「ねえ、お母さんの調子はどう?」
「ああ……。調子は良いよ。やっと、僕の事を人間だと認識してくれたよ」
「そう?良かったわね」
「珍しいな、お嬢様口調じゃないなんて。敬語になるのは、大事な時と、二人っきりくらいなのにな」
「私ね……!」
ルメールは続けて何かを言おうとしたが、病院から連絡が入る。
「……母さんが?」
連絡は、母親の自殺であった。
死因は転落死。階段から手を滑らせたらしい。マネキンと共に。
霊安室に二人は行く。
「母さん……最後まで僕の事を……息子だと」
「前を向いて生きていれば良いのですわ。光のように生きていれば……」
「こんな時に言うのも、変かもしれませんが……。私の中に……いるんです」
「……!」
「赤ちゃんが」
一つの命が終え、一つの命が始まった瞬間であった。
その後、母親の葬式は家族のみで行われた。
さらにその後、家族のみで結婚式を行われた。
浮檸は犯罪歴を洗脳で抹消。新しい人生をスタートさせ、今までのヒモ生活から脱却。
ハヴィリアは、病院に入院した。ちなみに、戸籍等は洗脳で誤魔化している。
「あの!今日はちょっと用事がありまして……」
「また、パチンコじゃないんだろうな」
「今回は、出産でして……」
「……そうか!それじゃ、直ぐに行ってあげなさい」
「あ、はい!」
浮檸は全力で病院へ向かう。
「もうすぐ、生まれるわ……。私の赤ちゃん」
「名前はお考えになったのですか?」
「そう言えば、すっかり忘れてましたわね……」
「かなり名前の命名は重要ですからね。一生を決めますから」
「……決めましたわ」
「はい、何でしょうか?」
「活と書いて(いきる)と言うのは?」
「生まれてくる予定のお子さんは、女の子ですので……」
「それもそうですわね……」
「それじゃ、一文字ずつ五十音を上げたら宜しいのでは?」
「つまり、『う』だったら、一文字ずつ五十音を上げるから『い』。『そ』だったら、『せ』と言うことかしら」
「……あかり。……良い名前ですわね。一応ハーフですので、ルメールもつけるますけど」
ら
あかり
いきる
うくれ