複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.345 )
日時: 2016/03/26 19:14
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第三十六章 名も無き時雨心地



ある組織で、フォックスと呼ばれた者がいて、恐れられていた。

狐と言う異名の理由は、変装の達人だったからだ。

いや、そう言う超能力だったのだ。



彼は、犯罪者だった。



「泉さん……?」

「ん?どうした?」

「ひっ!人……人殺し!」

泉と呼ばれた者の下には、死体があった。


泉と呼ばれた者は、持っていたナイフでまた、人を殺す。



泉と呼ばれた者は、顔と体の骨格を別の人物に変える。



狐の能力は、顔と体を全く別の人物に変える事だった。

この能力を使い、狐は殺人を何度も行った。

しかし、警察等に気付かれる事は無かった。

何故なら、殺すたびに、顔を変えているのだから。




彼にとって、殺人とは日課であった。






「……全く、人を殺して罪悪感と言うモノが生まれない。……何故だ。……私は人間のはずじゃないか。……道徳と善悪も弁えているのに。……何故、殺された者達の気持ちが分からないんだろうか……。なら、分かるまで、人を殺さないとな……。愛犬だって、殺しても何にも感情が湧かないんだから」


そう言って、家の中で肉を踏みつぶす。





いずれ、彼は捕まる。





「俺の前では、お前の超能力は無意味だぁーーー!!」

「……やっと、私の罪を自慢出来るよ。ありがとう」

「……あ?」







いずれ、彼はとある組織に入隊する。



「火野 有理。……君を、暗殺部隊への入隊を許可する」






彼はのちに、フォックスと呼ばれ、称賛された。