複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.352 )
- 日時: 2016/03/28 10:58
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
火野と時雨に勉強を教えていた。
「え〜まず、この計算をしてください」
「簡単だよ!答えは50でしょ!当たったら、褒めて、有理!」
「当たっているな……。昨日まで狐だったのに……見た目16歳だが、人間の16歳と同じくらいの頭の良さだ」
「それって、凄いの?時雨、分かんない!」
「……私も、分からない。だが、言語の方は、少しまだ、子供っぽいが」
「有理は……大人っぽい人が好きなの?」
「いや、そう言う訳じゃないが……」
「……やっぱり、大人っぽい女性が好きなんだ。……うん、時雨頑張る!」
「何を頑張るんだよ……。時雨は、時雨のままで良いじゃないか?今朝会ったばかりだから、良くわかんないけど」
「え?このままの時雨が良い?有理……!」
「良いように解釈しすぎだ。とりあえず、此処から出て、私の家にでも、行こうか」
「此処が家じゃないの?」
「此処は仕事場だ。まあ、ほぼ家だけど」
二人は、長年使っていない車を走らせ、街へ出る。
「此処が……人間の世界。皆、何で、箱の中で生活しているのかな?時雨、気になる!」
「コンクリートの事か?まあ、家族とかを固定したいとか変な事を言っている奴もいるけど、ただ単に、雨から身を守る為だろ」
「そうなんだ〜。人間の世界って不思議だね!」
「そうだな……」
火野は人間の様子を観察していた。
「……何か、人間を見ていると、大切な事を忘れているような気がするんだ」
「大切な事……?もしかして、好きな人!?そんな事、思い出しちゃ駄目だよ。時雨が知らない有理なんて……」
「いや、何かご飯を食べるくらい大切で、日常で、やりたくなくても、やらないといけない事だ……」
しばらくして、家に着く。
其処に大きな一軒家はあった。
「此処が、私の家だ。……違和感を感じるが」
「え?何?」
「いや、何でも無い」
「此処が、有理の家なんだ!……有理の匂いはしないけど……」
「まあ、此処を離れてから、結構経つからな」
遠く離れた場所で。
「火野の精神状態は、正常です。しかし……少女がいます」
「……あ?」
「何でしょう。可愛いです」
「いや、可愛いですじゃなくて。……誘拐でもしたのか?少し様子見をしていろ。場合によっては、火野を……保護する」
「はい!」
「仕事場と違って、大きいね!」
「ああ……。給料が良いからな。それと、少し待ってろ。今日の昼飯を買って来る」
火野は近くのいなり寿司屋に行き、いなり寿司を買う。