複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.375 )
日時: 2016/03/31 17:19
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

屋上にいた照山は、ヘリコプターで来ていた警視総監とファントムと話し合いをしていた。


「照山ちゃん。この医療所は、気に行ってくれたかね!此処は、君の為に造ったんだ」

「いい加減にしろ。クズ……」

「ボクは、黒獅子さんが愛して止まない月丘を殺してきますね。黒獅子さんには、立場と言うモノを分かって欲しいですから。ボクに逆らってはいけないと言う事を」

「ああ……あいつには、抑制が必要だ。と言うか、元々月丘は殺す対象だし」

ファントムは屋上から降りようとする。

照山は、ファントムの心を読む。

そして、照山は、ファントムの足の方に、ナイフを飛ばす。

「ドゥームチェンジ、デフレクター。珍しいモノ程、守られているモノは無い」


ファントムの周りにバリアが出来る。

照山はその反応を心を透視した事で予測し、接着型の爆弾を大量に投げ込む。

ファントムのバリアには、次々で爆弾が接着し、即座に爆発が何回も起こる。

しかし、照山の下から影が現れ、照山を拘束してしまう。


「これが、能力の多重使用です。ボクに適う者等いませんよ」


ファントムは屋上から降りる。





「さて、君とは、ちゃんと話をしたくてね」

「黙れ」

「君は……そっくりだ。私の妻に……そっくりだ」


「……妻?何を言ってる」

「妻は、嘗て、パワレルワールドと言う良く分かんない研究をしていたんだ。……私は研究に反対した。

理由は簡単だ。

パワレルワールドを証明出来る超能力をクローンを大量生産させれば良いんだから」


「クローンは、法で禁止されている」


「ああ……そうだ。全く、神だ何だか知らないが……。科学の進歩の邪魔をしやがって……。おかげで、妻は……」






今現在、生物学者の人気が高い。

未だ不明の、超能力についての研究にロマンを感じるモノが増えたからだ。

しかし、科学者や物理学者等の人気は下がっている。

少なくとも、超能力の研究には、物理等の応用が存在しているのにも関わらず。






「私は今ここで断言しよう。此処から若干見える極悪犯罪者施設の入所した、アンドロイドと違法サイボーグ、未確認生命体、強力な超能力者は……科学の進歩の為のモルモットとなっている」

「モルモット……だと!」


「実験体によるが閉じ込めたりはしない。……あえて、脱走させるんだ。そして、観察をして、実験体の経過を見る。例えば、人間が創ったアンドロイドは何処まで人間に近づけるのか。そして、その成果、結果が……生物兵器として、素晴らしい殺戮兵器を生むのだ!」



「お前は……本当に警察のトップなのか?」


「全ては、正義の為だ!これも、神の為とか言って死ぬテロリストみたいな奴らから馬鹿で無駄な国民共を守る為だ!お前等は無知すぎるんだよ。だが、君は違う。君は……私の妻だ」

警視総監は照山の頬を手に触れる。


「この世界は変えてはならない。この世界が変えても、馬鹿な国民は、変わらない。……妻よ。君の願いは私が……」



「アンタの妻はどうだが、知らないが、私は、この世界が良いなんて思った事は無い!」


「秩序の為ならば、犠牲も必要だ……。その犠牲が君だった。だが、もう私の所へ行けば幸せになれる」


「犠牲者になった事の無い奴が、言う都合の良い良い訳だな。お前のやってる事は、非人道的で、ただの犯罪者だよ……」


「黙れ!照山ちゃん。君はただ、私の言う事を聞いてくれれば良いんだよ。さあ、この旋律も……フィナーレだ」






朝日が昇り、二人を照らす。






第三十七章 名も無き旋律 完

場面変更

次へ続く