PR
複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.376 )
- 日時: 2016/03/31 19:37
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
第三十八章 名も無き明夢
「でも、事実関係が……」
「友達が、行方不明なんですよ!どうして、信じてくれないんですか!」
一人の女性が、怒りながら、交番を後にする。
「鈴森さん……」
彼女の名前は、伏見 亜実(ふしみ あみ)。
彼女は、現在富裕層街で一番大きなビル。通称、バベルの塔と呼ばれているビルで働いている。
バベルの塔の由来は、この会社の名前が神話にちなんでいる為である。
会社名は、ダムネイション。
意味は、天罰。
ただ、社長は、響きが良いので会社名に使っただけ、深い意味は無いと公言。
しかし、会社名の候補には、ジャッジメントもあったと、元社員は週刊誌で語っている。
「今日も……仕事か」
伏見は、悩んでいた。
ダムネイションは、所謂、ブラック企業である。
しかし、ダムネイションと言う会社が無ければ、ロボット産業に、この国は進出する事は出来なかった。
その為、政府等は、見て見ぬふりをしている。
伏見は長時間労働を強いられていた。
今回は、警察に用事ある為、仕事を中断している。
伏見の指は、震えていた。
「もう……体が限界」
「どうかした、んですか?」
目の前でロボットが伏見に話しかける。
「この国にも……ロボットがいるんですね……」
「あなたのゆめは、なんですか?あなたのゆめは、なんですか?」
「私の夢は……テレビに出る事だったな……。全然叶って無いんですけど……」
ロボットは伏見を連れ出し、地下へ下りる。
「何ですか?ちょっと……」
「ここには、夢ト希望ガありま死て、ワタクシはただの誘導ロボット、君に夢を見させましょう。アハハハ!良かったね。良かったね」
地下街の隅で、ブツブツ呟いているおじさんにロボットは話しかける。
「一名様ご案内デス!叶え屋さん、叶え屋さん、とっておきの、だ死ちゃっテ」
PR