複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.386 )
- 日時: 2016/04/01 18:52
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
「私、帰ります……」
「伏見。皆、残業頑張ってんのに、何言ってんだよ。死ぬか、働くか。どっちだ」
伏見は逃げる。
「駄目だ!此処にいたら駄目だ……」
伏見は呟きながら、家に帰った。
「……おい、裏で手回しておいてね。伏見が、内部告発しないように……」
伏見は急いで、明明と夢夢の元へ向かった。
部屋はとても綺麗だった。
「掃除モ家事モシタヨー!次ノネガイゴト、ハ何?」
「イイ子たちね。それじゃ、私のネガイゴト、明るい夢を叶えさせて」
「最初は、こいつ等にいたずらを仕掛けてね。犯罪にならない程度で」
「二ツ目ノ願イ承諾シマシタヨ。ソレジャ、行ッテ来ルヨ」
「楽シイナー。楽シイナー!」
明明と夢夢は、何処かに行こうとする。
「あ!そう言えば、私の夢っていつ叶うの?」
「エ?勿論、僕達ガ叶エルケド?」
「楽シミダナー。楽シミダナー!」
「キャスターの夢を叶えてくれるんじゃなかったの?
……はあ。また、口車に乗せられたのかな……。この二人の世話をするだけで、夢が叶うって……。そんな上手い話ある訳無かったんだ……。まだ、タダな分マシか……。あの子達を返品する訳にはいかないし……。あの子達だって、私の願いを叶えようと頑張っている訳だし。それにしても、私……何て願いを……」
明明はカメラを持ち撮影し、夢夢は上司の一軒家の郵便受けに、マヨネーズをかけていた。
伏見の願いは、九割が、家事。一割が上司に対してのストレス発散だった。
伏見は心が、清々しくなった。
「最近、嫌な事が多いんだよなー。はあ……」
上司が、堕ち込んだり、苛々する所を見ると、伏見は快感を覚えた。
「イイ子ね。明明と夢夢は」
「ウン、ダケド、犯罪マガイノ、ネガイゴト、ガ、アッタノデ警告シマース!キャハッ!」
「条約デハ、ゴ主人様の犯罪行為、ゴ主人様ヨリ弱イ者ヘノ暴行行為ハ禁止ダヨ。ソレハ、勿論、僕達モ同ジ」
「犯罪じゃなければ、良いの。バレなければ……犯罪じゃないの。そう言えば、聞いて無かったけど、条約を破るとどうなるの?」
「知ラナイ方ガイイヨ……!」
伏見のスマホの着信音が鳴り響く。
「……父方の家族からだ……」
「はい、もしもし」
「亜実さん。徹は死にました」
「徹って……私のお父さんが……?」
「いいえ、私の息子です。貴方にお父さんと呼ぶ権利は無いわ」
「……!」
「忌々しい、徹を捨てた女の血が流れているお前なんて、消えてしまえ。このクズが!葬式には来ないでください!それじゃ!」
電話は一方的に切られた。
「……何で……?」
伏見の中のタガが外れた。