複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.387 )
- 日時: 2016/04/01 19:56
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
「何なんだよ!私、何か悪い事したのかよ!あ!?」
伏見は、人が変わったように話す。
「明明、夢夢。ネガイゴト……。あの家族に、いたずらして?」
「犯罪マガイノ行為ハ、良クナイッテ、サッキ、言ッタヨー」
「イイカラ、私ノ言う事ヲ聞きナさい。悪イ子は嫌イ。悪イ子は嫌イ!」
伏見は、スマホを投げ飛ばす。
「ちゃんと、カメラでいたずらした映像を撮るのよ。奴等の間抜け顔を見られると思ったら……!」
それから、伏見の願い事は、犯罪スレスレになっていき、暴走していった。
上司、家族に明明と夢夢は嫌がらせをひたすら続けた。
「あの家族共は、私の夢にも、反対していた愚か者。これくらい当然の報いよ!」
伏見は、トイレで叫ぶ。
「アッハハハハ!」
ストレスがたまると、トイレに行き、嫌がらせ映像をひたすら見ていた。
「さて……明明と夢夢には、私の夢、キャスターへの夢を叶えさせて貰うわ……。キャスターになったら、こんな人生から……やっと!」
伏見はスマホで、電話をかける。
「明明?私、アナウンサーになるわ。どんな手段でも良いから、コネとかカンニングペーパーとか用意して」
「犯罪マガイノ行為ハ警告ニ値スルヨ!」
「黙れ。私の言う事を聞け!……返品するぞ?」
「キャハッ!イーケナインダー条約を破ッチャ駄目ナンダヨ〜?貴方ハ、脅迫罪ト、イウ罪ヲ、犯シタヨ!」
電話は切られる。
「……何なんだ!畜生!」
伏見は、無断で会社から帰って残業をサボった日を思い出す。
「……鈴森さん」
「亜実!元気だった?」
「うん、元気……」
「突然、ごめんね。わたし、しばらくこの国に戻れないからさ」
「どう言う事?」
「わたし、海外で警察の仕事するの」
「え……?意味分かんない」
「結構大変な仕事なんだけどね、何か、天職だと思ったんだ。亜実とは長い付き合いだし、最後に言っておこうと思って……だって、親友でしょ!わたし達」
「良かったね……」
トイレに戻る。
「大事な話って言ったから、何事だと思って、会社抜け出してまでした事が、海外に行く事かよ!電話でしろよ!馬鹿か!何が、大変な仕事だよ!今の私の方が大変でーす!どうして、あんな奴の夢が叶って私の夢が……叶わないのよ!不平等だ!」
伏見の心は、完全に枯れ木の様だった。あの桜の木の事は忘れていた。