複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.396 )
日時: 2016/04/04 15:37
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

「あのさっ!君の様なアンドロイドって結局何者なのかい?」

「……それが、分かれば苦労はしないな。少なくとも、人間に造られた者では無い。もっと、大きく、偉大な者だ」

「ふ〜ん、それで、アンドロイドの考えとして聞きたいけど、人間をどう見ているのかねっ?」

「アンドロイドにも、考え方は違う。ある者は、人間との共存。ある者は、人間の管理。ある者は、人間に憧れを持ち、人間になりたいと願う。実際、我々は、プログラムで動いており、人間と違って、恐ろしく……つまらないんだ。自分の考えに従って動けない。私の場合は、単に頭が良いから、プログラムの設定を変え、都合が良いようにしているが。まあ、このケースは特殊とも言えるな」

「全く、それに対して、人間は撲滅しか考えてないんだよな〜」


明明と夢夢は、異臭を感じ取る。

「コレハ……人間ノミニ、有毒ナ、植物ダヨー!」

「僕ハ、大丈夫ダケド……」

「ワタシは、ガスマスクを用意しているから問題無いね」

「アンドロイドに、毒は通常、効かない。ちなみに、猫は毒の影響を受けていないから大丈夫だ」


「この地域に、人体に影響を及ぼす毒を持つ植物は生息していないよ!明明と夢夢が大分前に調査したから、分かるね!」

「……君が追っている少年は、逃げる際に、植物を生やして逃げた。少年の能力は確定したな」

「そうとう人間が嫌いなんだね!!」

明明は神谷に近づく。

「アノ子供ヲ、捕マエタラ、ドウスルノー!」

「捕まえないんだな、これが!ワタシは、彼の心を溶かし、仲間にするんだ」

「……実験台の間違いじゃないのか?」

「ワタシは、悪者より、偽善者の方が、性に合っているんだよっ!!!!ワタシは、奇跡を手に掴み、管理して、自分の手で、奇跡を実現させたいんだ!アンドロイドと動物、決して共存出来ない二つが共存する奇跡を!」

「つまり、動物共存アンドロイドが造りたいが為に、少年を実験台にするのか?」

「だからねっ。仲間よ!表面上は。偽善者の方が、悪者より、罪の意識は低くなるの!実際、悪者よりは、マシでしょ!」


「人間がそんな考え方をするから、テロやクーデターが起こるんだろうが」


名も無きアンドロイドは、神谷に殺気を放つ。


明明と夢夢は、ナイフと銃を取り出し、アンドロイドに向ける。

「明明。コノ場合ハ、ドウナルノカナ?」

「理解不能。理解不能。私ニハ、分カラナイヨ!」



「明明と夢夢がプログラム以外の行動を無意識に起こしているよ!さすが、最高傑作。だけど、その行動は、人間らしくてあまり、好きじゃないな〜」


アンドロイドは、神谷を殴ろうとした時。

突如、追っている少年が神谷の方に向かって飛ぶ。

「あれは……飛ばされているのか?」

少年は、両脇の木から巨大な葉を生やし、神谷との衝撃を防ぐ。




少年の目線の先には、フリューレと藍楷がいた。