複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.402 )
日時: 2016/04/05 17:39
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第四十章 名も無き伝説




「畜生……俺は遊びのつもりだったんだ。……こんな事になるなんて……」


「……あんたは悪くない。悪いのは、創造主だ」


「ナナシさん……」


「あの腐った奴らを、壊してあげる」


「……鈴森さんを……救ってくださ…い……」



ナナシは、尾崎の家を飛び出す。

すると、一人の男性がナナシの目の前にいく。



「ナナシ……何をしているんだい」

「黒暗淵……ワタシの首を見て」

「……チョーカーが……」

「ワタシは、無駄な被害は避けたいの。……狙いは創造主のみ」

「一人で、創造主を殺るんだ。随分、威勢が良いね」

「長い間、お世話になったわ……」


「僕も……協力するよ」

「黒暗淵……」

「と言うか、協力するしかない状況だね」


尾崎が、家の玄関から銃を向ける。


「死にたくないなら、僕等の指示に従って貰うよ……」


「大学生が随分頑張るね」




三人は名も無き教団の拠点となるマンションの一室の下の空き部屋に潜伏していた。


「創造主は、いつも此処で寝ている。起きている時に殺す事は出来ない。寝ている隙に、この天井を破壊して、創造主が驚いている瞬間にワタシが、破壊する」


「僕は、創造主を寝かせれば良いんだね。ちょっと、面白そう」

「黙れ!命が惜しかったら、黙って言う事聞け!」

「怖いね……」


ナナシは一つの疑問を覚えながら黒暗淵の様子を見ていた。


「黒暗淵が、その気になれば……ワタシ達は殺される。何で、何もしないで、指示に従うの……?」


「ナナシ。君は……綺麗だよ」


「……!いきなり何言ってんの?冗談のつもり?」

「いや本当だよ。だから、君の言う事なら何でも聞ける」

尾崎は黒暗淵を殴る。

「て、てめぇ!調子に乗るな!」


「あんまり騒ぐと、大家、管理人に気付かれるよ。まあ、貧民層街で、まともな奴はいないけど」

「……畜生が」


尾崎は嘔吐の為、トイレに行く。



ナナシは、黒暗淵に向かう。

「何を企んでいるの?」

「君の幸せだ」

「……ふざけるなっ!」

ナナシは、黒暗淵の胸ぐらを掴む。


「……どうして、そんな事を平気で言えるんだ……」

「君が好きだからだ。初めて会った時から。僕は、君がいるからこの組織にいる。君がいない組織は……いらないよ」


黒暗淵は、ナナシの体を抱きしめる。

「なあ、俺のモノになってくれ。ナナシ」


尾崎がトイレから出て叫ぶ。


「黒暗淵ァァァァァ!何、少女マンガみたいな事してんだよ!顔がカッコイイからって、調子に乗るなよ。大馬鹿めぇ!」


尾崎は、再びトイレに行き嘔吐する。直、トイレのドアは開けっ放し。





一方、名も無き教団の拠点は。


「なあ、大富豪やりましょう。俺、トランプ持ってるんで!」

複数の信者と土田が大富豪をやろうとしていた。

「全く、教祖さんは、女子高生の尻追っかけてどっか行っちゃうし。創造主さんは、高校生活満喫しちゃっているし。もっと、ブッ壊れているのかと思ってましたよ」

「…………僕はもう……何も賭けるモノはありませんっ!」

「良いから、レベルアップしたいっすよね」


複数の信者は、一人を除いて全裸だった。


「ワタシ、もう恥ずかしいです……」


「賭けるモノなら、あるっすよね?」

土田は一人の上半身が裸の信者に話しかける。

「ん?ああ……。あるな……」



「あるって何ですか!?」




「命だよ」