複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.403 )
日時: 2016/04/05 18:22
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

「いいか、ナナシ。これから、何があっても、動じるなよ」

「動じる訳無いだろ……!いい加減にしろ!」

ナナシは、黒暗淵から逃げるが黒暗淵はナナシの腕を掴む。


「ナナシ。僕はお前の事が心配なんだ。お前はチョーカーが無い今、一人で生きられる。だけど、僕は君がいないと生きられないんだ」


「……そうやって、ワタシを動じさせたいの?」

ナナシは腕を振り、黒暗淵から逃げ、嘔吐している尾崎の元へ行く。


「……調子が狂っちゃう……」

「うぷっ!?おろろろっろろろろっろろろろろろっろろろ……ゲホッ!グぇホッ!」



上の部屋で悲鳴が聞こえる。



「……土田……!また、信者を……!」

「全く、あいつは狂気だね。……創造主が認める程なんだから」

「信者達も、目を覚まさせないと……」





そして、夜中。




「……元凶の創造主。そして、操り人形の教祖と信者達の解放を」









天井が崩れる。






大きな物音が、ナナシと黒暗淵と尾崎を包む。

三人は、大きなテーブルの下に隠れていた。




ナナシは、天井だった物を壊し、テーブルの外に出る。


ナナシの目の前に上から落ちた創造主が現れる。



「ナナシ、動かない方が身の為だよ」


銃をナナシに向ける。



「……!尾崎……」


尾崎は両手に銃を持ち、ナナシと黒暗淵の方に向ける。



創造主は笑う。


「こんな所にいたのか、ナナシちゃん。チョーカーが矢城君に取られちゃったから心配していたんだよ〜!」


「どうしてその事を……」


「チョーカーには、カメラが仕込んでいたんだよ。そして、リアルタイムで僕は見られるのさ」

「でも、どうして尾崎が……?」

「僕は……この教団に、課金したんだ。そして、僕は、教団の指導者にレベルアップした。スマホのゲームとかは、課金したって得られるのは、デジタル世界のいらない名誉と強さ。でも、この教団は課金したら、実際に自分の地位が上がるんだ。

地位が上がれば、女が寄り、金が寄り、友達が寄り、全てが僕の思い通りになるんだ!」


「僕達を、騙したんだ……」


「黙れ!お前みたいな、イケメンは、分からないだろう。地位が低いクズに待ち受ける社会の洗礼を!」


「あー面白いっすねー!創造主さんもガムどうですか?」

「それじゃ、ミントを」

「はい」

「うむ、スッキリするね。瓦礫まみれの部屋にはぴったりだ」



マンションの外には、信者達が行進し、ナナシの元へ向かう。

「君は僕を裏切った罪で、処刑する。黒暗淵は後でね」


複数の信者達が、ナナシを掴む。

「貴方達は……洗脳されているの!」

「君の選択に神の御加護が有らん事を」

「君の選択に神の御加護が有らん事を」

「君の選択に神の御加護が有らん事を」

「君の選択に神の御加護が有らん事を……」


「止めろ……!」


尾崎は黒暗淵に呟く。

「おい、アドリブは入れるな。折角の台本が台無しだ」




ナナシは黒暗淵を見る。

「……!台本?黒暗淵もワタシを騙して……!」