複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.405 )
日時: 2016/04/06 14:24
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

「実に悲しいね。幸福を求め、争い、そして幸福を自ら消してしまう」

信者は、チンピラ感満載のスーツに着替える。



「……斑?誰……?」

「信者が、全員、教祖を敬っている訳ではない。斑は信者の不審な動きを監視する役目を持っている。そして、斑はこの教団の幹部だ。知っているのは、僕と土田と教祖と創造主のみだ」

「どうして、ワタシには……」

「答えは簡単。……ナナシが裏切る事を創造主は知っていたんだ」


斑の腕の色が変わり、鉄のようになる。

「……黒暗淵。裏切り者には、制裁を。教祖に背いた罰は重いぞ」


黒暗淵は、ナナシに話す。


「ナナシは、創造主の元へ行くんだ」


「黒暗淵は……?」


「僕は、斑を足止めする」


「死なないでね……?」

「それは、お互い様だよ。創造主と土田は、強い。今日は教祖がいないみたいだからまだ、ラッキーだけど」




ナナシは、屋上から逃げる。



「意思を持つから、戦争をし、殺し合う。ならば、意思を持たなければ良いんだ」

「アンドロイドのように、プログラムに従って生きるのかい?」

「違う。人類は……一度、死に、蘇るべきなのだ」

斑は黒暗淵を鉄化した腕で殴ろうとする。

「腕を鉄にするのは、重いよね。すぐに、楽にしてあげるよ」

黒暗淵は、攻撃を横に避け、わき腹に向かって蹴ろうとする。

斑はわき腹を鉄に変える。



「どれだけ硬くても痛みは感じるよね。それに、体を鉄に変えるなんて、血液まで、鉄に変わっていたのなら、君の腕は使いものにならなくなるよ?」

「強化人間で、体の全てにおいて、丈夫にしているんで問題は無い。それより、俺がわざわざ鉄を使っている意味とか考えた方が良い」







一方、ナナシは。




「やあ、ナナシちゃん。黒暗淵のおかげで生き延びたね」

「……死ね」

ナナシは何者かに銃を向けられる。

「……バーン!」

銃は発砲され、ナナシは銃弾を破壊する。


ナナシは、何者かを掴む。

「土田。お前も壊されたいのか?」

「怖いっすね〜。能力が凄いと、こんなに強くなれるんですね〜!」

「土田君。君は、僕とナナシの闘いを見ていれば良い」



土田は、瓦礫塗れの所に座る。


「さて、死体を総動員させないといけないかな」


ナナシは、創造主の頭を破壊する。


頭の無い体は、ナナシの元へ向かう。


体全体が壊れ、崩れる。


上からぞくぞくと、死体が下りてくる。

「さあ、僕の意思ごと、壊さないと、死体が尽きるまで君を襲うよ」



「意思が、分裂している。人間では出来ない。創造主……何者?」


「……君に答える必要は無い。それより、僕の最近の死体コレクションを見てくれ」




「……そんな」



創造主が見せた死体は、尾崎だった。