複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.411 )
- 日時: 2016/04/07 16:52
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
狙場は、フリーライターだった。
「……御法川さん。何やっているんですか?」
「見れば分かるでしょ。スクープを狙うのよ」
「国が違法にクローン実験を行っている話ですか?そんな物ある訳無いじゃないですか」
「この世界に、不可能の文字は無いわ。私が嫌いな物は似非と隠蔽」
「……相変わらず、凄いですね」
「私は、これから地下街に行って、ある暗殺部隊に依頼をするから、何かあったら来てね」
女性はその場を立ち去る。
「……バイトに出来る事は、書類の整理くらいですよ……」
狙場は、ふと窓を見る。
一人の少女が元気に歌っていた。
「世界は、何時の間にか☆
君の知らない世界に☆
変わって行くよ☆
でもね☆
私達は☆
変わらないよ☆
ずっと☆
君を☆
愛しているんだから☆」
白夜 刹那が、幽霊相手にライブの様に歌っていた。
「……幽霊に歌聞かせてんのかよ。ええ〜……。取材したら面白そうだな……」
狙場は白夜の所へ行く。
「あの、すみません」
「はい、何ですか☆」
幽霊は、狙場に向かって叫ぶ。
「おい!お前。翡翠の歌姫に何、ナンパしてんだよ!生者のくせに!」
「生に怯えて死んだお馬鹿さん☆クスッ……静かにしてくださいね☆」
「アポ無しですが、取材に応じて良いですか?」
「勿論です☆無礼でも、私は怒りませんよ☆」
「……あ〜、すみません……」
狙場は白夜と取材をする。
「今日はどうも、ありがとうございました」
「貴方も、私の呪歌で、殺してあげても良いんですよ☆」
「……いや、良いです」
狙場は一瞬迷ったが、断り、その場を立ち去る。
狙場は仕事場に戻る。
「……御法川さん、まだ帰って無いな」
「そう言えば、御法川さんって明日の記事どうするんだろ……?」
狙場はパソコンを見る。
「……正義のヒーロー、ルサンチマン?何だこれ?」
狙場はパソコンを閉じる。
「どんな記事書こうと思っているんだよ……。それより、何か体が重いんだよな……」
結局、その日御法川が戻って来る事は無かった。
こんな日は普通にある為、狙場は家に帰った。
「……ただいまー。誰もいないけど」
「おかえり……」
狙場の後ろで、青白く彼女は光り、幽霊感を、醸し出していた。
「……君は……白夜さんのライブにいた……」
「私、晴子……」