複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.418 )
- 日時: 2016/04/09 15:10
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
「何故、成仏しないんだ。晴子」
「私は……狙場さんが好きだからです」
「……生者と死者は、全く別物だ。……恐らく晴子は、強制的に成仏される。ならば、自らの意思で成仏したほうが良いだろう。狙場君だって、君の事を嫌っているし」
「……なら、狙場君を殺して、一緒に成仏したいです」
「えぇー……娘ながら、イタイね……」
「私は、生きている時は、生きている実感はありませんでした。でも、今は生きている時には得られなかった喜びを感じているんです……!」
「幽霊なのに?普通、幽霊ってあれだよ?何かの未練残したまま、成仏したくないから、この世にいる訳じゃん?まあ、娘のように、特殊なケースはあるけども」
「とにかく、私は、狙場君といたいんです」
「いや……無理だよ。そんな幽霊に能力とか無いし。何か映画とか、ゲームだと、めちゃくちゃ怖くて強いぜ!と言うイメージがあるけど、あんな、能力あったら、生者とかもう、支配しているぜ。まあ、強い奴はいるけど、ごく僅かだね。その分、ラスボス級に強いんだと思うけど。普通の幽霊は、徘徊くらいしかしないね。でも、未練が大きいと、怪奇現象とか起こるよね。うん、幽霊もビビるくらいの怪奇現象。え?そんなに怒っちゃってんのかい?死んでいるのにも関わらず?!みたいな奴とか」
「まあ、幽霊からの立場だとそうですよね。そういう悪い幽霊達のせいで、幽霊のイメージって悪くなりますよね。本当、オカルト研究家の人達は、何考えているんだか」
「……論点がずれたな。とにかく、成仏しろ。生者は、我々の存在を認めているが、恐れて存在ごと幽霊を消してしまおうと思っているんだ!例えば、陰陽師とか!何言ってんのか分からない呪文で、消えてたまるか!」
ちなみに、警察にも、オカルト、怪奇現象専門の部署はある。ほとんど、陰陽師が解決する為、出る幕はほとんどないので、警察の中では窓際族になっているが。
狙場はラーメン屋にいた。
「上手いね。このラーメン」
狙場はスマホで、ラーメンを撮る。
店主は、狙場に話しかける。
「……ねえ、あの二人、どう思います?」
「チャーハン食べている高校生の?」
「明らかに、二人で家出をしたみたいな感じ出てません?」
「あの二人に、聞けば良いじゃないですか?」
「嫌ですよ。おっかない……」
店主が見ていたのは、暗殺部隊と名も無き教団に追われていた白樺と花霞だった。
「これから、知り合いの喫茶店に行こう......」
「.....私の為に、ありがとう......」