複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.426 )
日時: 2016/04/12 20:17
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

目羅と御堂達は、掃除を終え、就寝した。

院道は目羅に話しかける。

「……明日、我々は、仲間に合図を送る。そして、此処から脱獄する。君は、死にゆく彼女の元へ行ってから、君が詐欺を行う前にいた組織の場所で待っている」

「……そういえば、院道さんって精神崩壊していたんじゃ……」

「私は、職業を可憐に変化出来る殺し屋だ。時に、SPに成りきり、守るべきターゲットを刹那の瞬間に殺し、時に……」

「もう眠いんで良いです……。と言うか、鰐浦さんの方が得意なんじゃないんですか?」

「……そうか」



目羅は、成木の事を思い出し、号泣し、布団の中に入る。

「……林檎……!今、会いに行くからな!!!!」



「目羅……。林檎ちゃんには、君の本当の正体を話していないんだよな?」

「……!……これ以上、嫌われたく無かったんだ……」

「犯罪者は何処まで行っても、犯罪者だ。……ちゃんと、犯罪者の自分を隠さずに、正面から林檎ちゃんに話すんだ。そして、ちゃんと、死を見届けて来い」





「出来る事なら……ううっ……!」


「……神は時に残酷である」










翌日。

ベルが鳴り響き、囚人達は、即座に布団を片付け、ドアを開け、整列する。


受刑者達は、それぞれ工場に行く。



目羅は普通に行動していた。


「……全部、院道さんが脱獄の手引きをしてくれるらしいが……」




この刑務所には、脱獄を成功した者は一人もいない。理由は、看守長の存在である。


看守長は、裏社会からも恐れられる人間であったからだ。

名前は、西村 帝釈(にしむら たいしゃく)。

拷問部屋で鰐裏の指を切ったのは看守長の息子。


看守長は、息子を可愛がり自分の職場をコネで入社させた。

看守長は、警視総監と仲が良い。





院道は、工場で働いていた。

複数の看守達が見張っている。


院道は、突如苦しむ。

「……ぐあああああああああ!!!」

「……おい、大丈夫か?今すぐ、医務室へ運ぶぞ」

院道は、口から大量の砂を出す。


院道は、苦しみながら、その場を立ち去る。

「おい、待て!」

看守達は、院道を追いかける。

院道は急に立ち止まる。

看守達は、捕まえようとする。

「……一粒程の砂は、君の口の中に入る。そして、私は砂の強度を変えられる」

「……?いつもの、呟きか?」

看守達の頭から、一粒程の砂が、真っ赤になって飛ぶ。

看守達は、頭を抱え苦しむ。


「貴様!……此処から脱獄なんて不可能だ!我々だって、超能力者!しかも、強力だぞ……」

「……死ぬ前まで、強気か。一生ほざいていろ」

院道は、口から砂を出し、砂を剣の形状にする。

「ちゃんと、切れるんだよ。砂なのに……」




沢山の看守達が、院道の方に行く。全員が強そうな超能力を使い院道を追い詰める。




目羅は周りを見る。

看守は、少ないがいた。


「……大丈夫かよ……」


「くれぐれも、馬鹿な真似は止めておけ!……お前等ごときが、反抗しても……無駄なのだ!お前等、犯罪者に堕ちたゴミクズが、我々最強のエリートに勝てる訳なかろう」

「……」






西村は、鰐浦を拷問していた。

「……おい!……こいつ、全然反応しないな……。普通、鼻にアリを、20匹入れさしたら、発狂するぞ……!」

「……」


西村に、二人の看守が現れる。

「西村さん!反逆者です!」

「おいおい……今は暗殺部隊を呼べないんだぞ……。用事があるらしいから何だが分からないけど……。どうすんだよ……」

「……幻想を見せれば良いんですよ」

「は?」


西村は、突如発狂する。

「うああああああああ!!!!!!俺の鼻に……アリが……!!!」



幻想を見せている看守は、西村にナイフを首の方に向ける。




幻想を見せていない看守は、その間に、柴田の元に向かう。

「三宅。自分で出来る。それより、施設に行ったんじゃないのか?」

柴田は、鎖を引き千切る。

「阿修羅。説明は後だ。この状況は、お前に任せるぜ。俺は、気に入らない囚人を殺しまくる」

「スキンヘッドの奴は止めておけ。脱獄の際に必要だ」

「……何か、スキンヘッド軍団って……どっかの高校にあったよな。カラス達とか、最下位とか……」

「不良漫画の話は今は置いておけ。気を抜くな」

「……分かっているよ」


看守は、腕を鎌に変える。

「……腕を武器に変える能力って意外に腕が変形する時痛いんだよな……。まあ、骨の形状とか変わるから当然か……痛い!」


「……気を抜くなと言ったはずだが。さて、無双の時間だ」




柴田は、看守が集まる方に向かう。