複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.455 )
日時: 2016/04/20 14:34
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

「あー……眠い……」

羽柴 翔は、白夜 刹那と共に公園にいた。

「それで、何か私に、用でもあるんですか?羽柴さんの分際で〜☆」

「……オカルト研究部の件と、文の妹の件だ」

「入部届けは、学校が再開したら出しますよ☆」

「ああ……。それは、良いんだが……君、ネットで話題の霜月家の妖刀の噂って知っているか?」

「さあ☆分かりませんね☆」

「……俺に見せたあの刀は?」

「あれは、マジックですよ☆私の超能力です☆」

「……知らないふりをしても、意味は無いぞ」

「面倒事は後にしてください☆まず、文の件をお願いします☆」

「文の妹は、今も学校に行って無いのか?」

「そうです☆」

「……家に行ったが、誰もいなかった……」

「そう言えば、高校で引きこもっている人がいるんですよ☆その人を、オカルト研究部に入れても良いですか☆」

「……歓迎はするが、引きこもりと話す手段なんて無いだろ。と言うか、オカルトに興味ある奴しか入部不可だから。人数が多ければ良いモノじゃない!……霊犀は、陰陽師の仕事が忙しいから部活は無理だし、星宮は、オカルトに興味無さそうだし……と言うか話をそらすな」

「今無き青い星と言うゲーム内で、フレンドなんで大丈夫です☆」

「……ゲームで、友達って……!」

「私のユーザー名は、翡翠の歌姫です☆良かったら、ギルドに入りません?きっと、雑魚で、何処のギルドにも入っていないと思いますから☆」

「……別に、俺はオカルト以外に興味は無い」

「でも、このゲーム、結構オカルトな噂が多いんですよ☆フレンドが言ってましたから☆」

「あ……そうなのか!?先に言えよ!フレンドの名前って分かるか?」

「名前は、夜城 鷹臣。ユーザー名は、迷いの魔使い・城鷹」

「……よし、今度プレイしてみる……」

「それじゃ☆」

白夜は颯爽に去る。


「……っておい!妖刀の件!……待てよ!スマホ、スマホ。


…………畜生!電話にも出ない!」







とある大学。





一人の教授が、今無き青い星をプレイしている。

「さて、ぜろなちゃん。今度はどんな資料を提供してくれるのかい?」

「現実で、ユーザー名を呼ぶ必要は無いはずだ!折角、私が今無き青い星の新たな資料を提供しようとしているんだ。敬意の1つでも有れば良いのだが……」

「しかし、ぜろなちゃんの名前は、あんまり覚えていないのだよ……」

「我は霧ノ宮・クルーネル・零奈!我の名前を二度と忘れるな。大山おおやま教授」

「そうだね……。教え子の名前くらいは覚えないと駄目だね。しかし、覚えている教え子は皆、何か重大な事に巻き込まれるんだよ。白咲君は違法サイボーグで指名手配。尾崎君は、精神崩壊してしまい、カルト宗教に金をつぎ込んでいるんだ。私は、面白いからそのままにしているけどね」

「そんな事はどうでも良い!本題の今無き青い星の噂について分かった事は?」

「ああ……。ゲーム会社に問い合わせてみたんだが、むこうも、分からないみたいなんだ」



今無き青い星と言うゲームは、ゲーム会社と此処の大学が協力して制作をしている。

大山は、ゲームシステム、戦闘システム考案者。霧ノ宮は、今無き青い星の資料提供者。武器、道具等の考案者である。


そして、大山と霧ノ宮は、今無き青い星に起こるオカルトを追っていた。

「やっぱり、一種のバグだろうか……?しかし、製作者側が意図しない限りでは無いと……。ぜろなちゃん、このバグが発生している場所に行って来てくれ」

「我が行く必要は無い!……大山教授が行けば良いだろ!」

「私のキャラクターが、バグに巻き込まれる訳には行かないのだよ。折角、無課金で頑張って来たんだから。それに、行くだけなら別に構わないだろ?」

「我をそんな事に使うな!」

「なら、君のパスワードとIDを使って私が、ぜろなとしてプレイしよう」

「馬鹿め!大山教授に我のパスワード等分かる訳が無い!」

大山は、霧ノ宮の誕生日を入力してログインしてしまう。

「お前……犯罪だ!」

「ドジである君が悪い。パスワードは複雑にしないと駄目だよ」

霧ノ宮は、両手剣を所持し、大山の方に向ける。

「……このゼロ・エデンで、お前を切り刻んでやるぞ!」

「冗談だ。此処からは君がやると良い。ドジっ子ちゃん」

「切り刻んでやる!」

「こんな所で、剣を振り回したら大事なゲームの資料が台無しじゃないか」


霧ノ宮は、しぶしぶゲームをプレイする。





バグが発生する場所は、名も無き世界にある、とある崖。


用途不明で、何をしたらいいのか分からずプレイヤーが戸惑う場所である。

ゲーム会社に問い合わせても、よく分からないと答えるだけである。


崖のすぐ傍には、白いベンチと何かの鐘がある。


この崖は、数日前から突如、現れてプレイヤー達を困惑させていた。

さらに、夜中の2時あたりに、崖に近づくと画面が荒れて、画面が見えづらくなるらしい。

何かのイベントだと思う者と、ただのバグだと思う者で騒動にまで発展している。



ぜろなはその崖に近づく。


「……ゲーム会社のサプライズが吉。欠陥的なバグが凶。全く、これで何か起こったら大山教授のせいであるぞ!」

「……私の考えている最低な原因にはならない事を祈るだけだよ」




ぜろなは、崖の一番先に行く。