複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.476 )
日時: 2016/04/23 17:58
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

霧ノ宮と夜城がテレポートしたのは、ある国の量子コンピュータの所だった。



夜城は霧ノ宮を回復させる。

「支援魔法・回復、防御!」

量子コンピュータには、黒い物体が大量に発生し、夜城を襲うが、防御され襲う事が出来ない。



霧ノ宮は、エリアスが手渡した紙を持つ。

「……この通りに行けば……!」





霧ノ宮は、全身を輝かせる。

「妖気の塊め……ゼロ・エデンで祓われよ!」



霧ノ宮は、量子コンピュータを斬る。しかし、何も斬れず、悲痛な叫び声が響き、黒い物体が消える。





「……これが、妖精の力」




「え?」



霧ノ宮は自分の正体に気付き、呪いを斬った。




バグだらけのゲームの画面から、ユーザー名、菱刈のキャラクターが現れる。


「お前か!お前が、これまでの呪いを斬ったんだな!折角、私が創った実験台を呪いにさせて……私が神と言う事を証明したと言うのに!」


「菱刈……?」




「言ったはず。お前は呪いに支配された、ただの電子生命体だ。そして、我は、その呪いを斬る事が出来る、妖精と人間のハーフ。相性が悪かったな。だが、安心しろ。電子生命体は斬る事は出来ない。つまり、お前を我は斬れない」


「……私は神だ!」


「人に崇められて初めて、神と呼ばれる。夜城、エリアスの紙はもう呼んだか?」

「うん……!」


夜城は、魔法を使う。

「ミステリアス・ホーク、発動。暗闇弾(シャドウ)、発射!」


夜城は、画面の中に暗闇弾を発射させる。

弾はゲーム画面の中に入り、ブラックホールの様なモノが出来る。


菱刈はブラックホールに吸い込まれ消える。


「呪い(のろい)には、呪い(まじない)を……」




「……私は!この世界の神だ!か……み……!」




「終わったの?零奈さん?」


「……」










一方、神は。







「呪いが経った今、斬れてしまった。菱刈が経った今、封じられてしまった。素晴らしいね。人間の諸君。ゲームクリアだ。このまま、希望に満ち溢れたエンディングへ進むのだろう」



「……神に勝ったのじゃ!呪いに勝ったのじゃ!」





神は倒れる。







「ラストは........今じゃない..........まだ終わってない!」

「人生、諦めが肝心ですよ?」












色んな者達のおかげで、呪いは消えた。

霧ノ宮と夜城は、相変わらず、警察に追われる毎日。

霊犀は、病院に行っている狙場と共に、この呪いの真相を暴く為、日々奔放している。

千菊姫と雛田は、王によって、捕えられていた反逆者を救出。その中には、ヒトミとルメールもいた。


日常は取り戻されたのでした。






第四十四章 名も無き楽園 完

場面変更

次へ続く




















少し時は遡り、モルドと星空は。





モルドは、星空を連れて走っていた。



星空とモルドの目の前には、見境の家が見える。


「……早くしないと呪いが……!」

「……あ……ぁ……!」


星空は、自殺しようと懸命に自分で首を絞めようとするがモルドが止める。




星空とモルドは家の目の前につき、インターホンを押す。



モルドは、隠れる。


星空が、自身で首を絞める。

「……見境さん……早く、出て来てください……」





星空の目の前には、見境がいた。







「……!」


「ただいま、紬」

星空は、普通に戻る。



見境は、星空を抱く。

「……おかえり、三月」




「すまない。色々会って……遅くなった」

「……別にイイよ……。これから、一緒にずっと過ごせばいいし……」




「……残念だが……俺は所詮、生物兵器だ」

「え?」


星空は、そう言い残して、何処かに去る。

モルドは驚き、後を追う。

見境は星空を止めようとするが、星空が全速力で逃げる。




「……何で?」







モルドは星空を掴む。

「おい!どうして……!」




「ぁ……ぁ……!」


星空は、今にも、自分を殺そうとしていた。


「俺は……。もう、助からない……!せめて、最後は、人間として彼女に話したかった……。もう、覚悟は出来ている!」

「……」


「俺は、生物兵器。製造者からは逃げられない」

「……私だって、そうだけど……!」

「俺って、運が悪いな……。折角、幸せになれたのに」



星空は、首を絞め、自分を殺す。


星空から黒い物体が生まれ、何処かに行く。




「星空!!!!!」









見境の手には、バグだらけのゲーム画面が映し出されていた。





その後、今無き青い星は、普通のゲームに戻った。

だが、配信は一度も途切れることは無かった。

政府の発表では、一連の行方不明事件、連続自殺事件は、結局、助ける事も姿を見せる事も無く偶然と言う事で解決。


世界中が不満に陥る中、静かに終末を迎えた。












行方不明者も、見つける事も出来なかった。

そして、ゲームには、まだ実験台がおり、ユーザー名も個人の名前が書かれていた。


キーホ、みのりがわ、星空の名前もユーザー名に書き込まれていた。



とはいえ、ゲーム会社側は、バグでは無く仕様と発表した。

その為、ゲームプレイヤーは今日も、安心してゲームを楽しんでいる。





行方不明者と実験台の事を忘れ、日常を過ごす為に。






「呪いはまだ、終わらない……」



崖の下の洞窟で、神は笑う。


幾つもの幽霊が、機械に憑依する。


「さて、会社に戻るわよ」