複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.489 )
- 日時: 2016/04/27 15:44
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
一方、その頃、ソフトボール同好会と陸上部が話し合いをしていた。
「……先に誘ったのは私達!ソフトボール同好会よ!」
「そうだけどさ。ハズミさんの運動能力を生かせるのは、陸上部よ!」
結果的に、同好会の部長と陸上部の部長で超能力を使って対決する事になった。
「私はソフトボール同好会、部長!私の能力は、体から泡を出せる事!」
「私は、陸上部、部長ー!私の能力は、体から電気を吸収出来る事だー!」
戦闘に役に立つ能力でも、平和ボケの中で過ごし、戦う事が分からず日常で役に立たない超能力は何にも意味等無かった。
結果的に、殴り合い。先生が現れ、問題になった。
宇寺田は、何にも関係無かったとして、帰される。
宇寺田は家に帰ると、待っていたかのように父が話す。
「ハズミ。話が有る」
「……何ですか?」
「……霜月と言う苗字を知っているだろ?」
「お母さんの苗字と、毬ちゃんの苗字……」
「ああ……そうだ。彼女達は、霜月一族と呼ばれる忍者だ。そして、神楽月と言う忍者の組織にお母さんは殺された」
「……え?」
「ハズミには、忍者の血が流れていて、忍者の遺伝子を超能力と同じように受け継いでいる。だから運動神経が良かったんだ」
「……ちょっと、待って。状況が理解出来ない……!?」
「無理も無い。この忍者の話は、高校生になってから言おうと思っていた。でも、そうも言ってられない状況にある」
「質問して良い?どうして、お母さんは……殺されたの?そして、毬ちゃんも忍者なの?」
「毬ちゃんも昔から訓練を受けていて、忍者だ。そして、お母さんが殺された理由は霜月一族だからだ」
「……霜月一族。私は霜月一族なの……?霜月一族って何なの?」
「……まずは、私とお母さんの出会いから話そうか。そうすれば、答えはおのずと出てくる」
「……そうだよね」
「娘ながら、単純だな……」
時は戻る。
宇寺田の父は、忍者でも何でも無く超能力も無かった。
その為、幼い頃からイジメにあっていた。
そんな宇寺田の父を助けていたのが、宇寺田の母になる霜月 由子だった。
忍者と言うのは公表してはならない職業だった。影に生まれ影に死にゆく存在。忍者と言う存在を一般人に知られる事自体、許されなかった。
しかし、学校に通わないと、この世界に溶け込めない事を知っていた霜月 由子の母は、忍者学校では無く普通の学校に通っていた。
ちなみに、霜月 毬は忍者学校に通っており、暗殺において成績優秀だった。
宇寺田の父と霜月由子はやがて、付き合う事になった。
そして、霜月由子は付き合う際に、宇寺田の父に自分が忍者で有る事を明かす。
「……私は忍者。本当は霜月一族以外の者と恋愛をする事は禁じられているけど……。それでも、私は貴方といたい。これが私の気持ち。忍者が嫌なら……」
「……俺は君の全てを愛すよ」
ハズミは照れる。
「ねぇ……?其処とか再現する必要あるの?」
「俺だって恥ずかしい。だが、ハズミには全てを知って欲しいんだ」
時をまた戻す。
しかし、霜月 由子には許嫁がいた。
相手は同じく霜月。
霜月一族にとって、結婚では愛では無く、子孫を残す為の儀式に過ぎなかった。
血統と伝統の為に。
霜月一族には、ある刀が家宝として受け継がれていた。
それが、妖刀 地煉獄天国。
この妖刀は、かつて忍者がこの国の中心に立っていた時代に造られた妖刀。
扱えるのは、霜月一族か、妖刀自身が強者と認めた者のみ。
未熟者が妖刀を手にすると、妖刀に支配され、暴走しいずれ、死んでしまう。
霜月一族が、この妖刀のおかげで、忍者の中でもエリートだった。
しかし、強さを求め、霜月一族を妬み、忍者達は妖刀を狙う。
そして、未熟者が妖刀を手にして、暴走、巨大な呪いの塊と化して、忍者が中心の時代に終わりを告げた。
霜月 由子は、許嫁に反対していた。
しかし、家族は強制的に結婚をさせようとしていた。
「私は、好きな人がいるの!」
「別に、一生別れろとは言ってません!宇寺田さんとは長い付き合いですからね。これからも、宇寺田さんと結婚は駄目ですけど、会っていいと言っているのです!貴方の気持ちを知っているから私だって、こんな事を言っているのですよ!本来なら、宇寺田さんと逢う事も禁じられています!」
「なら、この一族を抜けるわ!」
霜月は、一族を抜け宇寺田と、かけおちした。
そして、ハズミが生まれる。
「霜月一族の事は分かったけど、どうして殺されるのかが分からないよ……!」
「恐らく、霜月一族、お母さんが殺された理由は、時代を滅ぼす力を持つ妖刀を扱えるからだ。ただ、妖刀自体は封印されたはずだが……。詳しい事は私も分からない」
「それじゃ、殺した神楽月って何?」
「さあ……。私にも分からないんだ。全く……」