複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.496 )
日時: 2016/04/28 18:40
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

大神は、笑いながら叫ぶ。

「嗚呼、素晴らしき混沌!俺は変えてやる。絶対に変えてやる!……今こそ、腐った身分制度を破壊するのだ!」



その声は、いずれ一人の奴隷に届く。





HNRΩは暗殺遂行の為、霜月を殺しにかかる。

霜月は、この殺し合いを楽しんでいた。

「お兄さん、死んで?」

「そう簡単に死んだら、殺し屋の仕事はやっていけないぞ……!」








忍者は増え続ける。

「……勝てると思うか?」

「手榴弾!」

宇寺田から、大量の手榴弾が流れ込む。

「タイマー式とクラッカー式が混じってあるから注意してね」





タイマー式爆弾は、名前の通り、爆発する時間になったら爆発する。

クラッカー式爆弾は、起動して何かに当たったら、爆発する。



忍者は、一斉に逃げる。


「やっぱり、一人一人の動きが遅い」





忍者の能力は、自分を増やす事。しかし、自分を増やす分、全体的な能力が、減ってしまう。

五感や体力、速さ等が劣ってしまう。





宇寺田は、移動しながら手榴弾を投げ続ける。




近くの相手には、銃を向けて発砲。



忍者はそれでも増えていく。






HNRΩは霜月に話す。

「無駄だ。奴は死なない。増殖するからな」

「……我々には心強い味方がいるのだよ。私は、VRでこの状況を既に、経験済み」

「作戦には、予想外が付き物だ!」











突如、全ての忍者は消える。


宇寺田は驚く。

「……消えた?」









「ハズミちゃん、貴方のお父さんは、立派に復讐の鬼になりましたよ〜!」







一方、宇寺田の父は。





宇寺田の父は、バットで目羅 樹を殴っていた。

「死ね!死ね!妻の仇だ!由子の仇ィィィィィイ!!!!!」


「……林檎……逃げろ!」

「死ね!死ね!」





宇寺田の父は攻撃を止める。




「……俺は……約束を、守れなかったよ……」


目羅は涙を流す。


「……!」


「あ……たら…・・・しい朝が……来た。素晴ら……しい朝だ。

い……つも……の様……に、笑っ……てくれよ。

……林檎」





宇寺田の父は、警察と消防に電話して、自首をする。






霜月は戦闘を止め、HNRΩに話す。


「雇い主は、死んだか気絶したか。多分、死んだけど。だから、貴方は私を殺してもお金を貰えないよ?」




「……本体は、奴ではないのか?」


「本体は、目羅 樹。彼は忍者の遺伝子を受け継がず、超能力が使えてしまったが為に、神楽月一族のはみ出し者。忍者と言うルールや伝統、血統に縛られた部類を嫌い、普通の人間になろうと思い、能力を使い、コピーを残し、闇から抜け出し、陽を浴びる。だけど、生活が出来なくて、詐欺グループに所属して犯罪を働かせる。

そして、自首。詐欺グループの全てを吐き、組織を裏切る。理由は知らないけどね。

でも、目羅はあの、悪魔騎士脱獄事件のメンバーの一人。新聞では、柴田阿修羅の事ばかり報道しているから、目立っていなかったの」


「……何か、疲れた。タダ働き程、無駄な事は無い。これ以上は何をする気にならない。拠点に戻って、寝る」




HNRΩは何処かに行く。


大神は、ずっと笑っていた。






宇寺田は、ずっと泣いていた。


「……まさか、お父さんが……」

「ハズミちゃん。この世界はそんなに甘くないんだよ?」











第四十六章 名も無き血統 完

場面変更

次へ続く