複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.524 )
- 日時: 2016/05/09 15:14
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
第四十九章 名も無き時間
「テロリスト、姿無き虎のメンバー。
リーダー、月丘 幻虎
照山 蓮嶺
ブライアン
津田 健士
で良いかい。奏雲ちゃん」
「テロリストは余計……。アポロン」
「警視総監を誘拐未遂する事は、どんな理由があろうとテロ行為だよ。それより、奏雲ちゃん、おっぱ……」
「セクハラなら、ブロッサムに」
「ふええええええええっ!?」
此処は、アポロン医院と呼ばれる外科専門の医院。
富裕層街の者や世界各国の権力者からも「世界一の外科医」と称賛されるほどの実力を持つアポロンが院長を務める医院。
奏雲 梨琉とアポロンは、嘗て、同じ医療の現場で働いていた腐れ縁。
暗殺部隊や警察から逃げる為に、アポロン病院へとやってきていた。
実際、月丘 幻虎も入院していた時期もあった。
「男は、あまり診察したくないんだけどね。まあ、命には変わりないから、私は、全力を尽くすけど」
体調が悪く倒れる月丘。
起きる事の無いブライアン。
起動不能の津田。
この三人を、照山と奏雲が運んでいた。
「しかし、落ち着いてブロッサムちゃんのお尻を撫でて、揉んであげようとしたのに……。まさか、奏雲ちゃんと会えるとはね」
照山は奏雲の後ろに引く。
「……このセクハラ親父、信用出来るんですか?」
「性格に難はあるけど、実力は本物。私と違って、自らの腕で、奇跡を起こせるから……」
「まあ、外科に限るけどね」
アポロンは、ブロッサムを胸に手をつける。
「ひゃっ! 先生、いつもやめてくださいよぉ!」
「清く澄んだ美しい声だね。……もっと、聞きたいよ」
すると、他の病院から電話が鳴る。
「あらら、また患者かな?全く、この国に医院を移転させてから患者が、どんどん、来るよ。それだけ、此処の治安が悪いんだね」
「アポロンさんですね。私の病院ではこの患者達を受け入れるスペースはありません。貴方の病院に入院させて良いですか?」
「分かったよ。たらい回しにされる患者は、私は全て受け入れるよ?」
「照山ちゃん、奏雲ちゃん。月丘君の入院費をタダにするから、働いてくれるかい?これから、忙しくなりそうでね。私の可愛いブロッサムちゃんでも、追いつけないからね」
「先生、私の力不足で……!」
「ブロッサムちゃん!?……泣いている顔も可愛いな。じゃなくて、患者の数が多いから、ブロッサムちゃんが対応出来やすい環境に私はさせたいんだよ」
「私もまだまだ医者見習いとしては未熟です!もっと多くの人を救うために精進しないとですね」
多くの患者が、アポロン医院の中に救急車が入る。
「どうやら、無差別殺人事件が貧民層街で起こったらしいね。あの地域は、陸田組と言う組織から、外れているから、治安がかなり、悪い所だな」
さらに、別の事故や自殺等で、運ばれた患者達も大勢、運ばれる。
その中には、明明と夢夢が半殺しにした伏見 亜実の姿もあった。
一方、アポロン医院の前では。
「……大丈夫?小木……じゃなくて、ルサンチマン」
「この少年を……あそこへ」
ルサンチマンは少年を背負う。
少年は、無闇ルキア。
神との戦いから逃げ続けていた。
疲労から、倒れていた所を、ルサンチマンが救ったのだ。