複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.555 )
日時: 2016/05/14 13:54
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

香川はある資料を集めていた。

「実に個人的な出来事だ。仕事でも無ければ趣味でも無い。そしてお金も貰える訳でも無い。さらに危険でも無いし無意味でも無い。だが私は、ある奇跡を見てから私の全てはその奇跡に支配されているんだ」

「……ポエムか?」

「霧ノ宮さん、私の能力はご存じだね」

「瞬間記憶能力だったはず……?」


香川の能力は一度見たモノを一瞬にして覚える事が出来る。学生時代はこの能力を使用して全てのテストにおいてオール100点を叩きだした事のある天才。

「ええ。まあ、あくまでも学力の話です。人間は数値では計り知れない素晴らしい潜在能力があると仮定していますので。君みたいに呪いを斬ったりね」

「そこまで分かっていたのか……結局あの呪いは何だったんだ?我には分からない……」

「少なくとも世界政府が絡んでいるでしょう。君が出会った博士は私よりも天才で多くの発見をした権力者です。博士がその気になった場合、政府さえも動かせますからね」

「それじゃ、呪いは終わったのか……?我はもう一度あのホテルに行ってみたが誰もいなかった。問いただす者がおらず、困っていた」



「ハッキリ言おう。呪いは始まってすらいない。あれはほんの……実験だ」

「どう言う事だ?」

「すまない。私は今、個人的な出来事を調べ上げたいんだ。一人にさせてくれ」



霧ノ宮は不満そうにドアを開けようとする。


「……開かないぞっ!この扉!どう言う事だ!」


「押しても駄目なら引いてみな」



霧ノ宮は怒りながらドアを開ける。




香川は影の中に入る。


「安藤君。見つかったかい?」

「勿論ッスよ!お代の分まで頑張るッスよ〜!」

「それは良かった。矢城は何処へ?」

「俺、お気に入りのスノーホワイトに、名も無きアンドロイドと行っているッス!」

「そうか。それじゃ、私は昔を懐かしむ」




香川は影の中で横になる。

「そうだ。悪魔って逃げたんですか?」

「ゼロさんッスね。誰か探していたっぽいッスから、保釈金で解放したッスよ」

「そうですか。では」





香川は昔を思い出す。