複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.558 )
日時: 2016/05/14 17:11
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

香川は車を走らせていた。

ある資料を思い出しながら。

資料の内容は六つの世界の事。

天道(てんどう)人間道(にんげんどう)修羅道(しゅらどう)畜生道(ちくしょうどう)餓鬼道(がきどう)地獄道(じごくどう)

その解説を彼は淡々と呟きながらどんな世界なのかを想像する。


香川は、信号が青だったので普通に車を進めようとする。


しかし、香川の車の目の前に一人の女性が現れる。



香川は車を止め、怒る。

「君、危ないじゃないか」


「……また、死ねなかった」


鍵のペンダントをした女性は財布や携帯を放り投げ、叫ぶ。


香川は財布から放り出された金銭やレシート等を見る。



女性は叫びながら止まっている車に衝突する。


香川は車から降りようとするが他の車が邪魔で降りれない。


すると、後ろから車が衝突して玉突き事故が起こり、香川もその被害に逢う。


香川は気絶する。


「……彼女は……?」










香川は軽傷で済んだ。車は保険に入っていたらしく、そんなに出費は出ないで修理をしてもらった。



「恋色羽輪廻……」





香川は財布から飛び出た免許証を一瞬で記憶し、思い出していた。


「彼……いや、今は彼女か。恋色羽の能力は本当だったのか……?しかし……」




そして香川は安藤に依頼。


「この名前の人物を探してくれ」

「お安い御用ッスよ!」


「……私は実に運が良い。興味深い能力を持った人物が転生して現れ、尚且つ君と言う取引相手がいるからな」





そして、現在に至る。





「さて、どうしたモノか……」

「どうしたッスか?」

「私は、どうすれば……恋色羽を救えるかと考えていてね。案はいくつか浮かんでいるが、実際に実行するとなると、緊張してきましてね……」





しかし、香川は一つ見逃していた。






安藤と香川は病院へ行く。

「此処は、警察病院……」

「そうッスね。現在は警察が保護しているッス。まあ、この後はご想像通りッスよ」

「施設送りか」

「警視総監はまだ、能力の全貌は分かっていないッスけどね〜」







安藤と香川は影の中に入り、ある病室に行く。

影から香川だけが出る。



目の前には、壊れろと呟きながら拘束されている女性がいた。


「誰だ、お前は!」

「私は香川です。この世界で前世の貴方に会いまして……」

「僕は、何回も人生を経験しているんだ!お前のような奴なんて覚えきれない!」



香川が見落とした落とし穴は、恋色羽が香川の事を忘れていると言う事。