複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.56 )
- 日時: 2015/12/19 17:37
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
アドルフの発言と同時に小汚い格好をしている人間が闘技場に現れ、銃を構えている。
アドルフは、鈴森を肩に担ぎ黒獅子とルルフィの所へ行く。
アドルフは黒獅子とルルフィに話す。
「非常事態です。今すぐに戦闘を止めて、外に出て下さい。避難用のヘリコプターを用意してます」
黒獅子は話す。
「非常事態〜?明らかにさ!アドルフが引き起こしてるじゃんよ〜!ねえ、どう言う事?後、僕の左手を取ってくんない?」
アドルフは話す。
「小汚い格好をしている者は、貧困層の生き残りです。私と同じアルベルトを殺す目的を持つ協力者です。私は人間は信用できませんが、敵の敵は味方ですから。ほら、ルルディも私の方へついてきて下さい。さて……」
ルルディは呟く。
「アルベルト様.........」
アドルフは続けて叫ぶ。
「貧困層の者たちよ!富裕層の奴らやあそこにいるアルベルトを殺せ!」
小汚い格好をした者達は、銃を乱射し始める。
鈴森を担いでいるアドルフ、黒獅子、ルルディは、外へ出ていく。
ルルディは呟く。
「貴方ハ、誰ですカ.........?何故、ワタシノ名を.........?どうしテ、コンな事ヲ.........」
アドルフはルルディをヘリコプターに乗せて話す。
「私は君を造った者だ。君は、あの様な人間共に従うべきでは無い。これからこのヘリコプターで、私の信用出来る仲間の元へ行くんだ」
黒獅子は話す。
「それで、何で僕と鈴森まで助けてくれたんだ?人間は信用出来ないんだろ〜?」
アドルフは喋る。
「言ったでしょう?敵の敵は味方ですって。さて、ヘリコプターに乗りましょう」
聞き覚えのある声が聞こえる。
「そう簡単に上手くいくと、思いましたか?アドルフ。さっきの生意気にも銃を所持していたクズ共は、ラサークルで脳を除いて排除しました。君は、何故、ロボットの最高傑作であるアンドロイドのルルディを持ち運ぼうとしているんでしょうね?」
アドルフは話す。
「持ち運ぶ……?相変わらず、ロボットを物扱いしてますね。我々にも、感情があり、アンドロイドであるプライドが有るんですよ。そして、親心と言うモノも……」
アルベルトは話す。
「所詮、プログラムでしょう?それに、私が物扱いしているのは、ロボットだけでは無く、私よりも下の身分の人間もですよ……?さて、貴方には死んでもらいましょうか。黒獅子さんと君が担いでいる鈴森さんは、大事なお客様ですので、アドルフから離れて頂きたい」
黒獅子は話す。
「敵の敵は味方ね〜。僕は別に、アルベルトの敵になった覚えは無いけどねっ!だけどさ〜、今、衝動的にアドルフの味方になりたい気分なんだ!あ〜ひゃひゃひゃひゃ!」
アルベルトは話す。
「正義の味方気取りですか?私の言う事に聞けないのなら、私の国は、貴方達の国の平和を乱しますよ……?それでも、良いんですか?」
黒獅子は喋る。
「僕の国は、君ごときで平和が乱れる程、ヤワじゃないんだな〜。これがっ!!」
ヘリコプターの周りに、大量のラサークルが近づいて来る。
アドルフは話す。
「とりあえず、ルルディと鈴森さんはヘリコプターに乗せた。操縦は、この国では、目的地を入力すれば自動でしてくれるシステムを導入している。しかし、今、私達もヘリコプターに乗って大空に向かおうとすれば、ラサークルが攻撃を開始してしまいこのヘリコプターは墜落してしまう。となれば……」
アルベルトは呟く。
「ルルディを盗もうとした貴方達には、死んでもらいましょう。ルルディは、君ごときじゃ有効活用出来ないでしょう?」
アドルフは話す。
「黒獅子さん。私と共にアルベルトとラサークル達を倒しません?人間ごときに、アンドロイドを物扱いされるのは負け犬の遠吠えとして受け止めているので構いませんが、ルルディは私が大切に創った娘みたいモノなんです。アルベルトの様な人間共に物扱いされると、私の感情プログラムで芽生えた親心を刺激されるんですよ」
黒獅子は話す。
「あっはっはは!ああ、僕は構わないよっ!」
アドルフは話す。
「能力が上手くいったな……。このまま黒獅子は有効活用するか」
突如、ヘリコプターが上昇する。
アルベルトは騒ぐ。
「誰も操縦していないはずのヘリコプターが?まさか、アドルフの超能力ですか……。ラサークル!アドルフとヘリコプターをレーザービームで焼き切ってください」
黒獅子は呟く。
「氷霧型。アイスミスト!」
視界が一気に悪くなり、ラサークルの動きが遅くなる。
アルベルトは話す。
「ラサークルは、中身は精密機械で出来ています。水に触れればすぐに壊れますので防水機能を付けていますが……。それでも、動きが鈍くなります……。しかし、こんな程度じゃただの時間稼ぎですよ?私は、ルルディを必ず連れ戻します。でも、その前に、君達を脳以外全部壊しましょうか……久々ですね。この私が戦闘をするなんて……」
遠くへ行ったヘリコプターが見える空を見ながらアドルフは呟く。
「ルルディ……。君は戦わなくて良いんだ。利用されなくて良いんだ。幸せになってくれれば……それで良いんだ。頼んだぞ。ブライアンと藍楷さん」
第五章 名も無き国々 完
次へ続く。
主人公、視点変更。
ちなみに、アドルフの能力は心の操作と右手に触れた者を眠らせる事。鈴森は、能力で眠らされていた。黒獅子は、心の操作で、アドルフの味方になっていた。ルルディは、心の操作で、ヘリコプターまで強制的に誘導。しかし、心もプログラムの為効果は薄い。ちなみに、ラサークルは心を持っていない為、操作不可。アルベルトは、心を捨てている為、操作不可。