複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.560 )
日時: 2016/05/16 14:57
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

香川は恋色羽の元へ行く。

「さて、問題は彼女が前の世界を知っているかどうか。いや、覚えているかどうか……。もう少し、捜してみるか。いや、俺は彼女に賭けよう」


香川は恋色羽に質問する。


「君は地球と言う惑星を知っているか?」

「知らないけど?何!」

「君が今まで輪廻転生してきた世界の中でそう言う惑星があったかどうか知りたいんだ」

「僕は別の世界で何度も人生をやり直されているんだ。覚えている訳ないだろ!」

「では、能力が発動する前の君の事は?」

「それを君に言う理由は無いよね?」

「それじゃ、ここから解放する事を条件に入れよう」

「転生する人間に何言ったって無駄だよ。死ねば良いだけなんだから!」

「……賭けに失敗したか。全く、俺が君に憑依すれば問題は解決するけど、俺の能力は、名前に数字が入っている者しか憑依出来ないんだ。変わりすぎて意味が分からない能力だろ?」

「……憑依?」


「それにしても、永遠に輪廻の世界で流転出来るなんて素晴らしい。他人の人生を前世の意思を持ったまま、旅出来るなんてね」


「経験していない奴なんて皆、そう思うだろうね。でもどれだけ辛い事か!」

「人間ごときが人間に見合ってない能力を身につけるからこうなるんだ。いや、俺も廻る世界で旅をしたいよ」

「黙ってくれよ!僕だってこんな能力欲しくて身についたんじゃない!そんなに流転したいならさせてやるよ」

「出来るのか?」

「僕の能力の主作用は、他人を永遠に輪廻の世界に流転させる事。僕自身に起こっている能力は副作用なんだ」


「是非ともお願いしたいよ。俺は不死になれるのか」





香川の姿が悪魔に変わる。

「やっと体が支配出来た。俺の名前はゼロ。全てはゼロに還るのだ。前の世界の事は次の世界の時に調べようか……」



「それじゃ、永遠に輪廻の世界で流転してなよ」




悪魔は香川の姿に戻る。


「……私は今までの人生を懸けて君を救いたい」

「何……?」


「ループする君の魂を廻る世界から脱却させる」