複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.563 )
- 日時: 2016/05/16 17:04
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
彼の名前は、空模様 転生。
空模様は、珍しい名前からかイジメが行われていた。
しかし、ある日を境に無くなる。
恋色羽と言う少女が転校してきたからだ。
彼女はイジメの標的にされた。
空模様は全く苛められなくなった。
ラジオは、戦争のニュースで持ち切りだった。
「我が国は、永遠なり。我が国は他の国とも引けを取らない強さ」
この国は、実際負けていた。敗戦国の道を辿る事を認めたくない国は、意地を張り誤報を流し続けた。
外では兵隊が叫ぶ。
「今日から、15歳以上の者!国の為に尽くす英雄になりたい者は志願しろ!」
この時代の徴兵令は18歳以上。しかし、戦死等が相次ぎ、兵が足りていなかった。しかし、志願兵の場合は15歳からでも入隊は可能。
実際、志願兵とは言っても、拒否権は無し。国の為に死ぬのが普通だった。
空模様は後数日で15歳になろうとしていた。
「……あと数日で俺も英雄か」
空模様は、空き地で首輪をつけられている恋色羽を見つける。
「犬がっ!このままくたばれ!」
空模様は、鍵のペンダントを握り締め呟く。
「一人の少女を救えなくて、国を救う英雄なんか名乗れないな。……ふう。どうせ、死ぬんだ」
空模様は、恋色羽を救いボコボコに殴られる。
恋色羽はあまり笑わず、表情筋が死にかけていた。
「……暇人共が。さて、大丈夫か?」
「……ありがとう」
「どうも」
「……僕の名前は、恋色羽 輪廻」
「私の名前は、空模様 転生。君が来る前に同じ思いをした……」
「苗字が変だからね?」
恋色羽と空模様は、出会った。
数日の間だったが、二人は誰よりも認め合い、誰よりも好意を寄せていた。
しかし、空模様は15歳になり、志願兵になる。
「……必ず、戻る。輪廻」
「絶対?」
「勿論。その証として、この鍵のペンダントを……」
「……ありがとう」
空模様は、想い人に背を向けて、戦場へと向かった。
しかし、空模様は帰って来る事は無かった。
恋色羽はショックを受ける。
ラジオは戦争のニュースで持ち切りだった。
一方、国は。
「……もうすぐで、この世界は無くなります」
「最後まで、戦争をしていた相手を言わなくて良いのか……?」
「誰も信じる訳が無い……。我々は、核爆弾さえ持っていない。後は、外国に任せましょう」
恋色羽は、一人で立ち、世界が無くなる所を見る。
下には逃げる二人の少女が見える。
「……生まれ変わっても、会えるかな?」
恋色羽は、鍵のペンダントを握り締める。
そして、現在。
香川はさっきの事を全て話す。
「……意識が、もうろうとしてきた……」
「どうしたら……とりあえず、救急車を呼ぶね」
「……そうだな」
恋色羽は救急車を呼ぶ。
恋色羽は香川を見る。
「……今の話って本当なの?」
「ああ……」
「前世の為に……僕を?」
「……何言っているんだ?違う……!」
「……え?」
「私にとって、空模様や前世等はどうでも良い。現世で君と出会った友人として、香川 十三として、君を助けたいんだ」