複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.565 )
- 日時: 2016/05/17 14:42
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
第五十二章 名も無き滅亡
フローラは姿無き虎のメンバーを連れて、モルドの所へ向かった。
「モルド?どうして電話しても出ないのよ」
「……申し訳ありません。ただ、星空さんが……」
モルドはフローラに、星空が呪いによって殺された事を話す。
「呪い……?とにかく、アポロン医院と言う所に行くわよ。私もアポロンにはお世話になった事があるからね」
「分かりました」
モルドは、星空を抱え移動する。
「そう言えば、シーザーさんは何処へ行ったのでしょう?」
「さあね。それより、モルド、プリン買って来てくれない?」
「分かりましたけど、自分で買わないのですか?」
「私はテロリストにされているのよ。本当は、外なんて出られないわよ」
モルドとフローラと姿無き虎のメンバーはアポロン医院に向かう。
一方、シーザーは、未確認生命体が住む世界におり、自身の拠点である人物と話していた。
「シーザー。俺にはわからない。お前が我らを裏切り、人間の味方をする理由が」
「サラマンデス。人間は我々と違って未熟だ。未熟がゆえに、争うのは当然の事。人間はこれから成熟するのだ。成熟したはずのお前が何故、人間が完全な存在になる事を待てない」
「残念だが人間は変わらない。シーザー、お前は何故我らを捨て、人間側に寝返るのか理解不能だ。お前だって知っているだろう。サディスが変わったのは恩知らずの変わらない人間のせいだ。我々はもう我慢の限界を超えている。
お前さえも、悪と決め付ける人間等……」
「……人間は生きている時等、お前や私と違って短いんだ。人間が間違った方向へ行くのなら正せばいいだけじゃないか」
「事はそう簡単ではない。人間は支配を恐れ、数で我々の撲滅を図っている。そこで、我々は行動に出る事にした」
「その意見は、ハーデス、さらにフレデリックも同じ意見なのか」
「その通りだ。人間は選択を間違った。我らは全て滅ぼす。嘗ての友のお前さえもな」
シーザーは、シーザーブレードをサラマンデスに向ける。
「私は人間の味方。悪党を消す」
「この世に悪等いない。あるのは、欲望だけだ。俺から見たらお前は、人間による欲望の都合が良い人形だ。あの王と、お前をテロリスト呼ばわりする世界政府、そしてお前の新しい人間の仲間に伝えろ。
全てを滅ぼし、無にすると」
サラマンデスは空を飛び、翼を使い羽ばたく。
シーザーは、まず王の所へ向かう。