複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.608 )
- 日時: 2016/05/23 13:44
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
「時には、厳しさも必要だよ。心からの悪人は優しさでは改心出来ないからね」
フレデリックは、レオトリアの視力を一時的に奪う。
「うあああああああ!!!何も見えない……!」
「光を一切失うと闇しか見えなくなる。キミはこの能力に感謝しないと駄目だよ。キミの能力は、キミだけの素晴らしい能力であり、争う為に使うべきモノじゃない。光がある事に感謝しないとね」
フレデリックは、レオトリアの視力を元に戻す。
「……何故、戦わない」
「戦わない事が、決して弱さでは無いんだ。ただ、それだけだよ」
「そうか……でも、その能力だって無限じゃないし、何より、俺が、平和を望んでいないんだ」
レオトリアは、自分で腹を刺す。
「……!レオトリア」
「だが、お前のせいで、平和を望んじまった。俺は、退屈な平和が嫌いなのにな。……更生が全てと思うなよ。フレデリック……。平和を望む俺は俺じゃない!」
レオトリアの血は、発光し、見事に優しく光る。
レオトリアは、平和を望む自分は自分のプライドに反すると考え、自害した。
フレデリックは、レオトリアに触れ、蘇生させる。
「僕は、死者をも復活させるんだ」
レオトリアから、出た発光する血は、レオトリアの周りを囲む。
レオトリアは、蘇る。
「……俺は……」
ジャミは喜ぶ。
「やった!」
「プライドで、命を捨てちゃ駄目だよ。命を大切にしないと」
「お前こそ……俺のプライドを圧し折りやがって……ふざけるな!生き返ったら、俺は生き恥をさらす事になるだろうが!」
「……自分に負ける者が、死に方を選ばない事だよ」
「何だと……!?」
「自分自身に負けて、自害なんて、馬鹿な侍のする事ですよ?人間は、少ない寿命で、成長するんです。僕等と違ってね。
恥に負けちゃ駄目ですよ。
失敗しない者はいません。
失敗して敗北して、プライドをへし折られても、立ちあがる者が強い者ですよ」
「……フレデリック」
「いつでも来て下さい。相手になってあげますから」
「ああ。次会う時は強いぞ、俺は」
「……知ってますよ。貴方は強者ですから」
フレデリックは、レオトリアとジャミと共に笑う。
「サディスも人間達と分かり合う事ができたなら……」