複雑・ファジー小説
- Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.619 )
- 日時: 2016/05/24 15:37
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
「俺は、サディスの選択に従うだけだ。まあ、お前が言う事も一理あるが……俺は人間は大嫌いだ。一度、判断した選択をそう簡単に変える訳にはいかないんだ」
「……そんな」
照山達が、構える。
「人間は何処まで行っても、人間だ。
我らは、犯罪者では無い。……この世界の救済者だ」
真上には、フレデリックがいた。
「……サラマンデス」
「フレデリック。こちらを向け。今は私と話しているでは無いか」
フレデリックは、王の世界へ向かおうとしていたが、ハーデスが邪魔していた。
「ハーデス……サディスを説得させてくれないか?」
「無理だ。お前まで裏切るのか。サディスを」
「裏切るんじゃない。元に戻すんだ。サディスを。サディスを正常に戻して、サディスがサラマンデスを説得すれば変われるはずだよ」
「……シーザーと同じ様な事を言っても無駄だ。シーザーは、結局結果を出せなかった。それで、人間達への決断は決まっている。滅亡だ」
「僕等で、もう一度世界を変えるんだ。シーザー一人では、何も出来る訳が無かったんだ。僕等は選択を間違えていたんだ。でも、まだやり直せる」
「無益な争いを続ける世界は不要。全てを還す」
「ハーデス。分かってくれる人間達だっているんだ。まだ、決断するのは早いよ」
「ならば、今すぐこの世界に起こっている戦争を止めて見ろ」
「……分かったよ」
フレデリックは、その場を去る。
ハーデスは、その場から離れない。
「もう遅い。世界は滅びる。我らは選択を誤った。そんな事は承知だ。全てを無くして、それで良い訳が無い。だが、人間もまた、選択を誤ったのだ。……我らの苦しみを今度は、人間が感じる番だ。救済でも、リセットでも無い。これは苦痛とループだ」
一方、シーザーは、上半身でオベルムントを止める。
「……王に慈悲を!まだ、やり直せるんだ!」
「黙って下さい。王が消えませんよ」
王は、動けず、テレポート出来ない。
「……あんな兵器があるから、争いは絶えないんだ」
サディスは、脱皮し、強化する。
王はサディスを睨みつける。
「……生きてんのかよ。しぶといね」
「世界を滅亡するまでは、死ねないんだ」
サディスは、死体に変わったベルゼバブを見る。
「……不幸か」
サディスは、考えを変えようとした時だった。
七つの大罪の一人、ハンゴが、ベルゼバブを踏みつけサディスの元に現れる。
「サディスさん!ハーデスの命により、助太刀いたす!」
「そうか、私は全てを救済し、リセットする」
王は、笑う。
「全く、ハーデスに良いように使われているね。反吐が出るよ」
「……」
サディスは無言で、王に寄る。
「妖精。何もしないでくれ。この者は、私自身で救済したいんだ」
オベルムントは、我を取り戻し、王を元に戻す。
サディスは、王に向かう。
「僕は、君の苦しむ姿さえ見れば、良かったんだ」
シーザーは、サディスを止める。
「サディスのしようとしている事は、無意味だ!お願いだから、止めてくれ!」
「私は、救済する」
「サディスが、王を殺したら、この王と何も変わらない犯罪者だ!救済と言い、自分の都合が悪い者を、滅しようとする。……わがままで、傲慢な独裁者と同じだ!」
「……!?」
シーザーは、サディスの元へ行く。
「今のサディスは、人間と変わらないんだ」
「違う、私は争いの無い平和な世界を」
「サディスの望む世界になって、誰が喜ぶんだ!誰が幸せになるんだ!」
ハンゴは、シーザーを捕まえる。
「黙れ、上半身!」
「……私は、誰に批判を浴びせられようとも、サディスクラブと違って屈しない!
お前達がやろうとしているのは、悪党と変わりない、独りよがりの自己満足だ!」
「私も、批判を浴びせられても変わるつもりは無いんだ。自己満足結構。世界は滅ぼす。争う人類は、消えるべきだ」
王は、逃げようとするが、オベルムントに抑えられる。
「……最後くらい、逃げないでくださいね?」
フレデリックは、人々に話す。
「もう無益な争いはやめよう。これ以上闘っても悲しみや怨みが増えるだけだ」
フレデリックは能力を使わず、自分の言葉だけで説得する。
フレデリックは、サラマンデスの所へ行こうとするが、ハーデスが闇の力で止めていた。
人々は、フレデリックの声に気付かず戦争をする。
「……どうして」
ハーデスはフレデリックを見つめる。
「世界滅亡へのカウントダウンはもう始まっている。レオトリア、お前も何をしようとも無駄だ」
ハーデスは、レオトリアを封印する。
「……俺が出てくる事も想定内か」
「フレデリックと一緒にいれば、結末は変わっていただろうがな」
「……?」
サディスは、王を掴み、人間の世界へ向かう。
「……止めろ、サディス!僕を殺すな!僕は……キングだ!」
「王の前に、弟だ。私と共に、世界を滅亡させよう」
サディスは、王を地面に叩きつける。
サディスの付近は、核爆弾等がサディスクラブ用に用意されていた基地だった。
「……未確認生命体を確認」
ハーデスも、サディスの元へ行く。
「世界は核戦争により、滅ぶ。貴方の筋書き通りのシナリオです」
「……これでも人間が創った世界だ。人間達にも、この世界の滅亡を手伝って欲しいからね」
「……これで、人間共は世界を自分自身で滅亡へ導いた事に気付き、罪悪感に襲われるだろう。最も、気付いた頃には、死んでいるがね」
サディス達は、世界を破壊する。
サラマンデスも、参加する。
フレデリックは、最後まで止める。
シーザーは、何も出来ないまま、世界の滅亡を見る。
サディスは最終的に世界全体を覆うほどに巨大化して、世界を滅亡させようとする。
人間達も、核爆弾等を使うが、意味は無くむしろ、人間の被害が増える一方だった。
サディスは呟く。
「今日は世界が滅亡するには良い日だ」
第五十四章 名も無き興隆
ハッピーエンド 救済された世界
ある者は呟く。
「……世界は、一つでは無い。これは√1の世界の結末。√1と言うのは、ROUTE oneと意味。つまり、他のルートも必ず存在する。……では、救済されなかった世界を見てみましょう」
注意:この小説はマルチエンディングです。終わりません。オリキャラの皆さんにはもう少し頑張ってもらいます。まだ、私の力不足で出演さえしていないオリキャラもいますからね。
これからも、オリキャラを募集しています。応援も、感想も、アドバイスも、訂正も、設定追加も、スピンオフも、質問も遠慮無くコメント下さい。
これからも、応援宜しくお願いします!
ちなみに、小説に、マルチエンディングという構想は、一番最初に考えていたので、この方式でエンディングを執筆する予定です。基本的に、ハッピーエンドですので、安心して下さい。