複雑・ファジー小説

Re: 名も無き世界【オリキャラ募集中】 ( No.631 )
日時: 2016/05/26 15:08
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

奴隷とペッグは、警察病院の近くの家にいた。

「本当は、機士を創るのに、1〜2人の細胞を使い、万能細胞化。不死鳥の血液を使い、ほぼ不死身の身体にする必要があるんだ」


「そうなんですか……」


「ボクは、不死鳥等の細胞を増殖しているから、機士を創るのに困る事は無いんだよ。問題は、1〜2人分の細胞を使う事になるんだ」


「……まさか!私を殺して!?」


「違うよ。キミの皮膚等の細胞から、キミ自身のクローンを創る。そのクローンを使えば機士の細胞の元として使えるんだ」


「……でも、クローンって禁止されてません?」

「うん」


「しかも、成功する確率は低いんだよね。キミみたいな人間のクローンは」



「……それじゃ」



「クローンや生物兵器に関して、ボクでも天才だと思える人物がいたんだけど、その人は自殺していてね。




このリストに、書かれている体の部位と取引しよう」






眼球から心臓、血液の文字が書かれており、その隣には料金が書かれていた。





「これって……」



「臓器売買だね。地下街では当たり前だよ。ボクも、たまに臓器だけ買おうと思うんだけど、誰のか分からないから、機士には出来にくいんだよ。料金が高い方がクローンを創れる確率が増加するんだ」




「……嫌だよ!……アブノーマルかよ」



「そうだよね。ボクも、薄気味悪いもん。ボクの育った国では当たり前だったけどね。この国は平和でイイネ!」





ペッグは、簡易的な装置を取り出す。



「それじゃ、毛をむしり取るよ。髪の毛とかなら、また生えるよね」


「ええ!?」







暫く立ち、奴隷は解放された。しかし、その姿は永久脱毛したスキンヘッドにしか見えなかった。




「……まだ、マシか……」





ペッグは、細胞を増殖させる。



「さて、ボクは死体集めでもするかな」




ペッグは、貧民層街に行く。



貧民層街は、ロンギヌスにより治安が保たれている。




しかし、ある所では死体が大量に転がっていた。




「お宝発見だね」




その死体達は、嘗て創造主の能力により、なりきっていた者達だった。


両腕が無い陸田利久、一番使い古されていた三國涼太、天才になれなかった科学者チャールズと呼ばれていた死体が転がっており、若干、腐敗していた。



ペッグは、冷凍保存装置に死体を一つずつ入れていた。




貧民層街は、警察が対処している地域では無いので警察は動かない。アンノウンが動く様な事件では無い限り、警察は動かない。




「チャールズは使えそうだね」





不死鳥の細胞はとても便利だった。


加熱しても、冷却しても、真空でも、何をしても死滅する事の無い細胞は、ペッグによる機士の発明に大きく貢献していた。